STREET MINI プレイバックストミニ

ローバーミニ メンテ|ミニの便利帳|PART 1 知っておきたい点検&基本メンテ項目30【後編】

「ミニをもっとケアしてあげたいな」
「ミニをもっと調子よくしたいな」
というときの
メンテ&リペアの早わかり情報を教えちゃいます。

すべてのオールドミニは20世紀のクルマ。最新(!)のミニでもすでに19年が経過しているんだから、乗るごとにコンディションをチェックしてトラブルを未然に防ぐって行為は超重要。そこでバッチリ教えちゃいます。ミニの基本点検項目とトラブル防止のための項目、それとミニのスペシャリスト・ディープで聞いた「あまり知られていないミニのディープなトラブル&知っていると得する情報」などなど。

「メカのことはわからないからショップにお任せで!」って人も少なくないと思うけど、ほとんどのローバーミニは20~30年選手。しっかりメンテを行っていたとしても、いつ何時、故障するのかトラブルが出るのかわからない、ってのが現状だ。だからリペアはできなくても、ミニってどんなところが壊れるか、どんなところをチェックしとけばトラブルの可能性を減らせるか、くらいは覚えておきたいネ。

実際のところ、点検やチェックはショップでなければできないとしても、ミニの弱点を知っているかいないかで大違い。もしトラブルにあった時にも、どこが壊れたのか判断しやすくなる。

そこでPART1では、知っておきたいミニの点検&基本メンテ項目30箇所をリストアップしてみた。ちょっと難しく思う人もいると思うけど、ご自分のミニのことをもっと知りたいなら、覚えていて損はないゾ。またご自分でミニの点検&整備をやっている人なら、プロショップではこんなところまでチェックしているのか、という参考になるはずだ。

16 リアハブベアリングのガタつき

フロントからかなりの音がする
ゴーゴーと音が出ていたら要注意。ハブベアリングが壊れて焼き付いたり、ブレーキを引きずってしまうこともある。最悪、ハブが壊れて走れなくなったりする。

17 リアドラムブレーキの状態確認

ブレーキするとハンドルがとられる
定期的な調整が必要なミニのドラムブレーキ。サイドブレーキの利きが悪くなったり、前後ブレーキバランスが狂ったりしてブレーキの利きが不安定になることもある。

18 マフラーから排気漏れしている

マフラーの音がうるさくなってきた
排気音が大きくなってきたら、マフラーから排気漏れしているかどうか確認しよう。排気管のジョイント部から漏れていたり、マフラーにクラックが入っていることがある。排気漏れを放置すると、エンジンに負担がかかってトラブルの元になるし、最悪、マフラーごと下に落ちてしまうこともある。

19 グリスアップを忘れずに。

走りのフィーリングがイマイチ
ジャッキアップしてブーツ類を点検するときには、必要な部分にグリスアップ。こういう基本的なことをやっておけば、ミニ本来のゴーカートフィーリングを楽しめるし、大きなトラブルの予防効果がある。

20 ステディロッドブッシュのガタつき

なんだか走りがギクシャク
エンジンの振れ止めであるステディロッドブッシュが傷むと、アクセルのオンオフ、シフトチェンジの時にエンジンの揺れが大きくなり、走りがギクシャクして楽しくなくなる。

21 燃料フィルターの詰まり

エンジンがかからない
燃料に混ざっている異物を取り除き、フューエルラインやインジェクターの詰まりを防止する燃料フィルターだけど、詰まってしまうと燃料がインジェクターやキャブレターに行かなくなって、エンジンがかからなくなる。あまり乗らない車両に起こりがち。

22 ブレーキフルードを継ぎ足す

定期的にブレーキフールドの量をみよう
ブレーキが利かなくなったらそれこそ一大事なので、ブレーキフルードの量は常に確認したい。短期的に減っていれば、エア抜きがうまくいっていないかもしれないし、どこかでブレーキフルード漏れを起こしているのかもしれない。

23 エアクリーナーエレメントの汚れ

エンジンの吹けが悪くなった
しばらくエアクリーナーエレメントを交換していないなぁ、と思ったら交換してみるといい。効果は絶大。エンジンのフィーリングがアップする。また汚れたまま交換をケチると、エンジン内部にゴミが入って将来的にエンジンブローなどにつながる恐れも。

24 エンジンオイル

エンジンオイルはこまめに交換しよう
3000km毎、お店によっては1500~2000kmで交換することを推奨しているエンジンオイルの交換。ご存知の通り、エンジンとミッションで同じオイルを循環させているため、エンジンオイルの銘柄や交換の仕方などノウハウが必要になってくるので、信頼できるお店で交換するのが望ましい。

25 クラッチフルードの量を点検

クラッチが切れなくなった!
ちょいちょい点検するのが望ましいけど、クラッチの感じがいつもと違うと感じたら、すぐにクラッチフルードの量をチェックする。減ってたらとりえず継ぎ足して、どこからフルード漏れしているのか原因を探す。

26 燃料パイプ類の確認

下回りを「ドンッ」とぶつけてしまった
車高の低いミニで起こりがちなのが、燃料パイプの潰れや穴アキ。走行中の凹凸や駐車場の出入り口の斜面でフロアを擦ったり打ったりすると、燃料パイプを傷めて燃料漏れを起こしたりする。駐車場の液体シミは、ミニに乗るごとに注意して見てみよう。

27 タイヤの減り、空気圧。

スリップするようになった
タイヤの山が減っていたり片減りしていたりすると、直進しなくなったり、こんなところでってところでスリップしたりする。空気圧も既定値で入れておこう。入れすぎると乗り心地が固くなるし振動を拾うようになる。また規定値より少ないと燃費が悪くなったりする。

28 ファンベルト、ACベルトの張り具合

キュルキュルうるさい
ベルト類の張り具合はお店で見てもらいたい。張り具合やベルトのひび割れ具合はプロじゃないとなかなか判断できないため。ベルトが切れたのを気づかずに走っていると、オーバーヒートやバッテリー上がりの原因になる。

29 バッテリーの液量、ターミナルの取り付け確認。

バッテリーを上げてしまった
車検ごとにバッテリーを交換していれば、それほど気にすることはない部分。でも何度もバッテリーを上げてしまうとだんだん弱くなってきて、ジャンプしてもバッテリーが復活しなくなったりする。

バッテリーが上がってジャンピングする場合、エンジンルームにターミナルがある場合は、上の図のように-側はエンジンブロックなどに接続する。これは過放電したバッテリーの内部にある水素ガスが接続時の火花によって爆発する可能性があるため。しかしミニの場合、エンジンルームに+側のターミナルがないので、バッテリー付近に接続するしか方法はない。トランク内を換気して、バッテリー周辺の水素ガスを追い出してやるくらいしか、対策はなさそうだ。

30 フューズボックスを点検するクセを付けよう

ライト類が点いたり点かなかったりする、イグニッションを回してもエンジンが掛かったり掛からなかったりする、といった電気系らしい不具合が起こったときに一番最初に確認するのがヒューズボックスだ。ここでは’95年夏以降のインジェクション後期モデルと’97年以降のエアバッグモデルに採用されているヒューズボックス図とアンペア数を掲載してみた。ヒューズは大手量販店でも普通に買えるブレード型だ。なにか不具合がおきた時にはひとつひとつ確認して、ヒューズが飛んでいるところがあればそこが悪いと判断できる。人間ダイアグノシス(故障診断器)というわけだ。だたヒューズが飛んだ原因の究明はプロショップで行ってもらった方がいい。ヒューズが飛んでいるってことは、どこかがショートしているってことだからだ。

ヒューズボックスの位置はそのままにブレードヒューズに改められた。しかし詰め込みすぎて、向きが整っていない。
後期タイプ(’95年夏~)
Ⓒインジェクション後期

突然、ブレードヒューズに変更されたのは’95年夏。この頃、ボディも変更を受けている。ヒューズが24個に増えたものの、ヒューズボックスにまとめられ分かりやすくなった。

’97年モデル(’97年~)
エアバッグミニ

さらにヒューズボックスは改善が続けられた。同時点火のエンジンとなった’97年にはヒューズボックスを室内に移動。運転席横のダッシュ下という一般的な位置に。ちょっと不格好ではあるけれど、点検や交換もしやすくエンジンルームの熱の影響も受けにくくなった。

後期タイプ(~’94年)
Ⓐインジェクション初期型

’94年までインジェクションになってもガラス管ヒューズとこのヒューズボックスを使い続けた。しかし電装品が増えたことで、ラインヒューズを増やして対応。かなりややこしいことに。

後期タイプ(~’95年)
Ⓑインジェクション中期型

’95年になってヘッドライトのヒューズを上向きと下向きに独立して追加した。ダッシュボードの中に入っているので、分かりにくい。

SHOP DATA

Deep
048-791-7755

http://deep-mini.com/

2019.10月号より


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