かつてセレナやリバティなどに設定されていた「キタキツネ」。おそらくセレナがもっとも歴史が長かった気がするがパタッと消えてしまったのだ。特別装備満載だし、なによりかわいかったし人気もそこそこ。なんで無くなったん!?!?!?
文:小鮒康一、写真:日産、オーテック
■名前全部カワイイな、おい!! カッパにフウライボウもいたのよ!!
日産車のスペシャリストとして数々のカスタマイズカーを生み出してきたオーテックジャパン(現・日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社 カスタマイズ事業部)。現在はプレミアムスポーティな「AUTECH」シリーズを中心にリリースしているが、過去には可愛らしいキャラクターをあしらったモデルもラインナップしていた。
90年代のRVブームに数々のカスタマイズモデルをリリースしたオーテックは、バネットラルゴに「ウミボウズ」や「ヤマアラシ」に「カッパ」、キャラバン/ホーミーに「フウライボウ」と日本語名が付けられたモデルを続々投入していたが、中でも印象深いのがセレナ(のちにリバティにも設定)に設定されていた「キタキツネ」だろう。
■寒冷地仕様が「雪ん子ぱっく」 装備マシマシでお買い得だったのもイイね
家族で冬のアウトドアシーンを楽しむことを想定して生まれたキタキツネシリーズは、1994年に初代セレナに設定されたのが始まりで、RVブーム合わせて大型のグリルガードや(非装着モデルも設定)撥水処理がなされたシート表皮やトリム&フロアトリムを採用。
そしてボディサイドやリアゲートには可愛らしいキタキツネのイラストをあしらったデカールが装着されていたのだ。
さらに「キタキツネ 雪ん子ぱっく」を選ぶと、デカールが専用デザインのものになるだけでなく、シートヒーターや、スタッドレスタイヤまでもが標準装備(ただしサマータイヤは付属しない)となる本格的な冬仕様のものとなっていた。
またセレナ キタキツネを成約すると、オリジナルのマスコットぬいぐるみやTシャツがプレゼントされるなど、かなり“キタキツネ推し”となっていたのである。
■ハイウェイスターには叶わず!? 3代目から廃止に……涙
このセレナ キタキツネは2代目にも設定され、大型フォグランプが備わる専用バンパーが装着されていたほか、ボディサイドには当然キャラクター入りのデカールが備わり、撥水処理がなされたシート表皮にはキタキツネのキャラクターがあしらわれ、中央に大きくキャラクターが描かれた専用ラゲッジマットも採用。
そして極めつけが専用ナビで、キタキツネのキャラクターが登場するオープニング画面が表示されるだけでなく、自車位置アイコンもキタキツネになる徹底ぶりとなっていたのだ。
ただミニバンも徐々にファミリーでありながら、スタイリッシュなドレスアップが人気となると、セレナにもハイウェイスター(初代)やライダーといったカスタマイズモデルが中心となり、残念ながらキタキツネが再登場することはなくなってしまったのだった。
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