普段から、オーナー自身でエンジンオイルの量をチェック!これはオートマだったら絶対。
ラジエーターキャップも月に一度は開いて冷却水量をチェック!
ボンネットをあけてブレーキマスターのオイル量が下がっていないか見てください。
少しでも下がっていれば、何処かから漏れています。
これだけでも大きな故障を未然に回避できます。
クラッチマスターのタンクも樹脂製のオイル量が分かるタイプが良いのはそのためです。
このお客様は、そういったアドバイスを実践していただいているので、怪しいなと思って漏れを見つけました。
ミニは毎日通勤にお使いで、ミニで通勤なんだ?と思われるかもしれませんが、セカンドカーはとてもじゃないけど通勤で会社の駐車場に停めておくには高級すぎる!?車なので、その辺のバランスが浮いてるかも(笑)
指摘されたのは片方のキャリパーからの漏れです。
昨年車検の際には何ともなかったのですが、約一年を経て漏れが出始めました。
ピストンシールが飛び出しています。
パットを外すとこんな感じ。
もう片方もシールが浮いて、すでに漏れていました。
正常ならブレーキダストも吹き飛ばされますが、漏れてるとオイルと絡んでピストン周囲を余計に汚しますし、その汚れでパットの減りが早くなります。オートマだとブレーキを踏む回数がマニュアルよりずっと多いので減るのは早いですね。
ピストンが出たり入ったりしてるうちに外側の2重になってるシールの耳がよれてしまうのは経年劣化です。
この症状だけでなく、ブレーキがやや片効きの感じになってきたもの気づかれた要因ですが
車検でお預かりしたミニのブレーキ検査で左右制動差が出てるものはたくさん走っています。
これは感覚云々ではなくて、テスターの数値に出てしまうので、踏み始めから制動差があって、強く踏み込むと何とか差が縮まるのは軽傷ですが、よろしくないです。
以前はお客様が制動差を感じない場合は何とか車検を通すケースもありましたが、今だと検査機械の感度が良いので立ち上がりの制動差もペケが出ちゃうでしょうね。
というわけで、左右キャリパーのシールとピストンを交換させていただきました。
どんなミニも20年以上経ったブレーキは無傷ではないはずですから、ピストンとシール両方を交換してください。特にピストンはステンレス製になってますから、先ざき露出部分が錆びてシールを傷つける事がなくなりますよ。