一般に、こういう作業はボーリング屋さんに依頼するのが普通です。
ダウンパイプを外す際にナットとスタッドが一緒に外れたら、それはラッキーなのでタップを切りなおして新しいスタッドを付けるのがベストです。
高温で焼ける部分なので、スタッドそのものが痩せてしまっているのが普通ですから、3本のスタッドのうち、1本は折れるくらいに予想して部品を用意しておくべきですね。
上の画像のように、根元で折れたら皆さんが知ってる、ダブルナットやバイスでつまんで回す手法は”ほぼほぼ”通用しません。
経験上、スタッドの周囲が腐食して一体化してるように見えたら、たぶん何か溶接して回しても中で折れてしまう事の方が多いと思うので、そうなったら、バーナーで加熱して外せなかったケース同様、それはもうドリルの刃が立たないかもしれない事態の悪化を覚悟して掛かることです。
では、加熱せず逆タップ(エキストラクター)を使った場合、上手く行くかというと、エンジンの排気系ボルトは焼き付き錆付きが同時進行しているので、逆タップ(エキストラクター)が折れてしまう事が少なくありません。
さて、
合わせ面に沿ってスタッドを切って、中心に3mmのドリルで貫通穴を開けて、そこから5~7mmドリルで中心を外さないように穴を拡大してゆくと、薄っすらとエキマニ側のスレッドが見え始めます。
そしたら、M8x1,25のタップが通るかもしれません。うまく通すと写真のようにエキマニ側のスレッドが出てきます。
新しいスタッドを挿入して緩みやがたつきが無ければOK。
同じように作業しても、
同じ結果が得られるかはやってみないと分かりません。
スタッドの固着がひどいと、周囲の腐食も同時に進んでいるので、
がたつきやゆるみがあったら、ナットを締めるとスタッドが抜けるかもしれないからリコイルします。
リコイルすればその箇所は長期間安定した取り付け状態が得られます。
リコイルに特別なコツはありませんが、例えばこのスタッドのように、リコイルする場合は8mm以上の下穴を開けなければなりません。ドリル作業は意外に危険な作業で、手首の怪我など気を付ける必要があります。
それと、タップを真っすぐに立てなければなりません。それなりに工夫をしてタップが傾かないように作業しないと失敗します。
それらが無事にクリア出来たら、写真のように痛んだスレッドがきれいにリコイルされて完成です。