バッテリーが弱るとセルを力強く回せないので、圧縮が高まったタイミングで点火できない→エンジン掛からない
なので常に充電器と繋いでおくのが得策です。
先日はトランクルームのバッテリーからバンパー下に充電ケーブルを出すお話をしましたが、キルスイッチを付けていない場合はバッテリーにではなく、バッテリーからエンジンルームに伸びた(+)ケーブルが来ているセルモーターのマグネットスイッチ部分に繋いでもOKです。
そうなると、充電用のケーブル接続部分はフロントグリルの隙間から顔を出す形になります。
(ー)側はボディーアースでバッテリーへ導通します。
アースポイントは安易に選ばず、ボディーパネルの塗装をはがして、接触不良がないように取り付けましょう。
こうすることで、前方向から充電できます。
出先でバッテリー上りに見舞われた場合、それが走行することで回復充電されるレベルなのか、バッテリーそのものが充電されないほど劣化しているか判断はつきません。多くはバッテリーの寿命を長く期待しすぎで買ってから換えたことが無い、標準サイズより小さい場合は適正なサイズに交換する必要があります。
もうひとつ注意は、バッテリーの劣化とトランクルームのバッテリーとアース間に接触不良が起きていることです。
これは再三お話しているように、見た目では全く分かりません
バッテリー収納部分の横にケーブルを取り付ける、ボルトで留められている部分の接触不良が充電を妨げます。
現にお客様に少なからずバッテリー上りで他店で、交換してもらったのに、1~2カ月以内に始動できない時があると持ち込まれるケースは100%アース不良です。
アース不良にはバッテリー側とオルタネーター側の2パターンがあります。エンジンに付けられたオルタネータであっても、エンジンとの接触不良はあります。
世間を騒がせたスタップ細胞の存在よりあります(笑)
気の毒なのはオルタネーターをこの際にハイパワーにするように勧められて無駄な出費をさせられてしまうパターンです。
根本的にそういうオルタネーターを勧められたら、整備士じゃないと思って間違いありません。
同様にメーター回りの修理中にオルタネーター不良でバッテリー上りを報告された場合も、原因はオルタネーターではありませんので覚えておきましょう。
自動車のバッテリー上りの緊急始動用リチュームバッテリーを常備したとしても、そもそも終わったバッテリーを使い続けているから起こるのであって、持ってて安心の前に、バッテリーを新しいものに替えましょう。順番としてはバッテリー交換&常時トリクル充電が先です。