本当は今日の記事は写真付きで書かなきゃつまらんw内容で、新しく写真用意出来ると思っていたのですが、何かとあって、すいません、先月使った写真をもう一回使いながら進めていきます。
鋳鉄製のエンジンは鋳型から抜かれたポートや燃焼室は、バリを取る程度で、きれいに磨かれた燃焼室やポートではありません。
だとしても、ゴルフボール表面がディンプル状になっているのと同じで、気流が通る部
分の表面は、ピッカピカである必要はありません。
ピカピカという表現は鏡面加工を思い起こしますが、そうではなくて、鋳物の肌をきれいにするために○○番のマテリアルで仕上げます。3段階くらいで表面を仕上げる感じです。
今年は思いがけず震災や大事故から始まりましたので、今回ブログで取り上げる題材として、あまり目にすることのない、変わった題材として、燃焼室の加工を時系列的にご紹介することにしました。
燃焼室を削った後でバルブシートのカット、面研になるので、エッジ回りに多少の削り過ぎがあっても仕上げた段階でなくなってしまいます。
カーボンを落として地肌を出した状態はこんな感じです。
表面の凸凹はペーパーで落とすには時間が掛かりますので、大まかにリューターで削ります。
燃焼室の排気バルブの周囲は狭い部分があるため、形状の丸いリューターで深い部分まで落とします。
上の写真の赤、青の矢印部分の段差は、ノーマルバルブをクリーニングして使うなら、鋳物肌部分だけ研磨すれば良いんですが、今回ご案内する内容はその段差も落としてシートカットし直すので、チューニングヘッド然とした2枚目の写真の状態からさらにきれいにします。
荒い砥石、そしてペーパー状のものやゴム質の研磨材を使って仕上げてゆきます。
そしたら、こんな風に仕上がります。
さらにもう少し最後の仕上げで、こんな風になります。ノーマルのバルブは銀色ではなくて黒っぽいので写真のようにはなりませんが、十分チューニングヘッドと見まごう仕上がりになります。
肌がきれいであれば、カーボンも付きにくいので、相応の効果がございます。
インジェクションエンジンでノーマルカムならシングルスプリングで十分です。スプリングレートが上がればエンジンに負荷も掛かります。
インジェクションミニのクーパーモデルでカタログ馬力62馬力、実際はシャーシダイナモで50馬力前後です。
シリンダーのリークが無ければ、シリンダーヘッドのオーバーホールと、DHR-CCVS,WSC-VTE,DHR-SIF,ノーマル以外のそれなりのダウンパイプの組み合わせでカタログ値を出せると思います。
ミニはキビキビ走らないとミニじゃないですからね。
すいませんが今回は既出の写真で書かせていただきました。