曽根です。
JO様から修理のご依頼です。。
エンジンかけるとキーって音がするんで心配・・・とのことです。
任意保険をもう一台の国産車に移して無料レッカーが使えないのでキャメルから引取りに向かいました。。。
今はご夫婦ともにクラシックMINIファンですが
最初のきっかけは奥様がMINIが好きだったから・・だそうです。
到着したら車の近くでお待ちいただいてました。。
早速拝見します
オイル漏れがあるようですね
99年式クーパーです。。 距離は約12万キロ。
音は出てましたが2か月くらい前までエンジンは掛けていたそうです。。。
オイルはアッパーレベルよりだいぶ上までありますが
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しばらくエンジンを掛けないとコンバーターに入ってるオイルがオイルパンに落ちるのでレベルゲージだと多く入ってるように見えます。。
コンバーターの中にオイルが入ってない状態でギヤを入れると油圧ラインに空気が入ってるので空気銃のようにサーボピストンを勢いよく打ち抜いて一気にピストンシールを破損させてしまう原因になります。
参考ビデオ・・・↓
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オイルフィラーキャップを開けてロッカー点検・・・
まだ油膜は残っているようなので後ほどバッテリーを繋いでエンジン掛けてみようと思ます
冷却水も少ないですね・・
ブレーキフルードの量は大丈夫でした
バッテリー繋いでエンジンは一発でかかりましたが・・・
お聞きしてたようにキーと大きなイヤな大きな音がします。
エンジンの中なのか・・補機なのか・・すぐにわからないのでエンジンはすぐに止めて帰ってから点検します。
ウインチで引っ張って積み込みます。
ではお預かりさせていただきます。
キャメルに到着。。。
念のために・・・オイルを上から垂らしておきます
水も補給。。。400㏄くらい入りました。。
エンジン始動。。
異音を確認します。
エンジン本体じゃなく補機の方からのようです。。。
聴診器で音源を探します
音と振動が大きいのでボルトで繋がってるパーツは共振しますね。。
オルタネーターからのようにも聞こえますが・・・
クーラーコンプレッサーからも同じくらいの音が響いてきます
奥のウォーターポンプからの音は小さいです・・
エンジン本体からならウォーターポンプにはかなり響いてくると思います
音の変化をみようとオルタネーターとコンプレッサーに少量の水を掛けてみました。。
ちょっと変わったかも・・ この2つが怪しいすね。
ベルトを外して音が無くなるか確認するのは走行テストの後にします。
アクセルケーブルに錆が出てますね。
ミニモニでECUチェックします。
フォルトは入ってませんでした。
マルチ画面はすべて基準値内。。
左上から
●クランク角センサー信号(エンジン回転数)●アイドル認識OK ●燃調補正OK
左下から
● スロットルポジション電圧 ● アイドリング時のスロットルバルブの開度をコントロールするモーターのステップ値
エンジンの負荷をECUに伝える最重要センサー・・
MAP値も正常
水温センサーは90℃
水路洗浄しながらのスリーチェックでセンサー精度をチェックすることをお勧めします
吸気温39℃
電圧13.7V OKですね
排ガスに含まれる酸素量を測るO2センサー 稼働してます
O2センサーの情報を元にECUが▲5%燃調補正してます。
ECUライブデータでは正常にエンジンは回っていますね。。
走行チェックします
エンジンは快調です。 スロットルバルブの開度に応じてきちんと反応してます
オートマはタイムラグは少なく4速までスムーズにシフトアップしますね。。
3→4速の抜けも無く、走行する限りではオートマに表面的なトラブルは感じませんでした
とは言え、分解すれば消耗してる部分は必ずあるので安心オートマにする意義はあります。
クーラーファンの3段階目の風が出ないですね。。。
ファンレジスター交換すれば直ります。
バイザーは上で止まってないで垂れて来ちゃいますね・・・・
バイザーのヒンジを交換すればピシッとします。。
ヒーターコアからの漏れは無いようです
しかし、ヒーターバルブは閉じる方向の動きが良くないですね・・・
リフトアップして下回り点検します
右前足回りから・・
前回の車検で前後タイヤのローテーションされたようですね。。。
タイヤの溝はもう少し使えそうですがヒビが入ってるので溝を使い切る前に交換の予定した方がよさそうです
ガタや破れはありませんでしたが
ドライブシャフトブーツのヒビは深いです
コイルサスに交換されていました。。。
ミッション右のドレンボルト側に多めのオイル漏れがあります
駐車場にもオイル漏れの跡が何か所かついてましたね。
これはコンバーターシールからの漏れです
漏れたオイルは後ろ側に飛び散るくらい多いです。
純正部品の供給が無くなった後、中国製のコンバーターシールしか手に入らなくなりましたが
品質にムラがあり漏れることが多くキャメルオートでは独自に国産メーカーに耐熱200℃のフッ素系ゴムを使って製作し2021年からの安心オートマに使用しています。
価格は10倍になりましたがコンバーターシールだけの交換でもエンジンを降ろす必要があるので品質第一です。。
オートマの前方の下にあるインヒビタースイッチからも漏れてますね。
これも金属と樹脂の隙間から漏れるので部品交換の際は対策品があります
左足回り・・・
こちらのアウターブーツの方がヒビは深いです。1年持たないかも・・
タイヤを揺らすとガタがあります。。。
ロアボールジョイントにガタが出始めてました。
ミッション後方から見たところ。。
左のインナージョイントはオイルで濡れてます
デフサイドシールからも漏れてますね。
そのインナジョイントの奥に見えるキックダウンスイッチからも漏れてます。
ここもオイル漏れの定番なのでアルミ製の漏れ対策品がございます。
右のインナージョイント、デフサイドシールからも漏れてます
各部に液体ガスケットが大量に使われていて過去にオートマは分解されたようです。
ガスケットの使い方からオートマの専門ショップでの作業ではないようです。
後ろから見たところ・・・
インナーサイレンサーが付いてました。。。
暖機時の音量対策には良いですが全開走行だと熱が籠って最悪のケースだとピストンが溶けます・・・
私はレースでインナーサイレンサー外すのを忘れてピストン溶かしてしまいました・・・(>_<)
リヤもコイルサスですね・・・・
キャメルではラバコンお勧めしてます。。。
その前にある燃料フィルターは次回車検に交換お勧めします
ショックアブソーバーはそのままでしょうか・・・
ゲイターブーツもヒビが入り始めてました。。
次回車検で交換お勧めです。。
つづく
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