25年間稼働してきたクーラーコンプレッサーが寿命を迎え、同時に車検を迎えて同じように新車時から交換されてなかった部品を替えてしまいます。
クーラーコンプレッサーの脱着はマニュアル車なら下部ラジエーター側の特殊な皿ネジをラジエーターをそのままで外すことができますが、オートマだとオイルフィルターが干渉して作業出来ません。
今回オリジナルラジエーターのホース差し込み部分から漏れが止められない為ラジエーターの交換もお勧めしたので、オイルフィルターはそのままにして、ラジエーターを外しました。
ラジエーターホースもオリジナルのゴム製なので外す際は固着を剥がしてからになります。
この作業の最も難しい部品は、ラジエーターのロアーホースを外すことです。何らかの整備を受けた際にホースのバンドがドライブシャフト側から締められていたら、迷わずにタイヤハウス側からサービスホールを通してバンドを壊してホースの固着部分にマイナスドライバーを差し込めばホースは外れます。
ホースが外れたら、ラジエーターをエンジンルームから出します。それにはシュラウドとラジエーターを留めている前後2個づつのボルトを外し、ゴム製のカバーを丁寧に引き出します。するとラジエーターとインナーフェンダーの隙間に3箇所の電動ファンを留めている10ミリのナットがあるので、上の1箇所は外さずに下2箇所は外してラジエーターの脱着の際にラジエーターを傷つけないように押し出しておきます。これでラジエーターを車外に外し、シュラウドも外せます。
今回はラジエーターホースも交換します。ラジエーター交換の最大の難所はロアーホースをラジエーターに装着してホースバンドを締める作業ですが、私は上から手を入れて作業します。大切なのはウォーターポンプにロアーホースを付けてバンドを締めて、サーモスタットハウジング〜インマニ&ヒーターに繋がる三又形状のホースは付けてはいけないという事です。それさえ付けずに、ロアホースから同様にインマニ&ヒーターに繋がる部分も装着せずにフリーにしておけば上から腕を入れてしっかりとロアホースを持ってラジエーターの差し込み箇所にしっかりと装着出来ます。ホースバンドも手で押さえることが出来ますので、上から長いドライバーでバンドを簡単に締め込む事ができます。
写真のようにラジエーターのシュラウド側にクリアファイルやポリカ板を付けて作業すればコアにファンが触れる心配もありません。
私はブログで発信する内容を出来るだけ自分に都合が良いだけの内容にならない様に書いています。故障しました、原因はココでした、変えました、ジャンジャン!な内容だと、請求書の裏付けみたいな記事になるので、結果的にそのお客さんがミニから離れる原因を作ってしまいます。ミニは入手前に手が入ってない個所の修理は必須だからです。そもそも車検代があまりに高額なケースが多すぎます。
今日紹介したコンプレッサーの交換、ホース&ラジエーターの交換作業は作業時間3時間で計上され、部品代も結構な金額になります。その付託に応える為にも部品商さんにはしっかりと保証や責任を果たして欲しいのですが、以前の信頼感は薄れているのが実情です。エアコン関係の部品について不良率が少々高く、サーモスタットも実働車から外したもので作動確認しないと、新品を購入して装着しても作動不良の場合があって、比率は低いですがそうなった場合の故障個所確認に手間取る場合があります。