曽根です。
SI様のスミスブルーのポールスミス。。
安心オートマのご依頼で宮崎県から到着です。。。
大手陸送会社ゼロとの提携の安心オートマらくらく便で遠方からも格安でキャメルに到着。。
99年式できれいなボディですね・・
シートもステアリングの擦れもなくグッドコンディションです。
割れもなく綺麗なインパネもスミスブルーでテンション上がります。
走行は約95000㎞ですね。。
これからずーっと乗り続けるMiniにとってはメーター1周目なんてまだまだ序の口ですが、
メンテナンスとしては大きな節目としてリフレッシュしたいタイミングでもあります。
ローバーのロゴが入った純正カセットステレオ。。
懐かくて当時を語るには素敵なんですがねぇ・・・
緑のタペットカバーがポールスミスであることを誇らしげに目立ちます。
ブレーキマスターはまだ新しく最近交換されてるようです。
他もメンテナンスされてるように感じます。。
エンジンオイル量は良好。。。汚れも少ないです。
ガソリン臭も少な目で良好です。
冷却水の量もOK
ホースの糸を伝って滲んでますがこの程度なら漏れて減ることはないでしょう。。
ただラジエターホースは定期交換部品として漏れる前に交換するのが良いと思います。
室内のヒーターに繋がるヒータージョイントパイプは純正の樹脂のままでした。
漏れはありませんが樹脂は劣化すると脆くなってエンジン停止直後に冷却水の内圧が急上昇した時に破裂する恐れがあるのでステンレスの対策品に交換お勧めします
ラジエターアッパーホースはあまり膨らんでないので過去に1度は交換されているようです。
ラジエターは新車時のままでしょうか。。。
ウォーターポンプは交換歴がありますね。。。
SI様が乗り始めてから水漏れした経緯がなければ2年以上前に交換されたことになります。
エンジン始動。。。
暖機運転中に助手席のフロントガラスが曇り始めました・・
はっきりとわかるほど曇ってきました。。
ヒーターコアからの水漏れですね。。。
下を覗くとヒーターユニットから漏れ跡が見えます。。
ヒーターコアは交換しましょう。。
軽く試乗テストです。。
ギヤを入れた時にタイムラグが少しありリバースからDレンジに入れた時に大き目なショックを感じます。
発進から2速まで変速は普通ですが 2→3速 3→4速で一瞬ギヤが抜けてから入りますね。。。
オートマ内部のOリングが硬化して油圧抜けしてると思われます。
他のシール類も同様に硬化し始めてると思われるので、今後ブレーキバンドを締め付けるサーボピストンシールからの油圧漏れなどで滑りの症状が出てくる可能性があります。
タイムラグはオートマトラブルの前兆ですので今のうちに対処しておくのは良いタイミングだと思います。
左前の足回りからコトコトと打音と振動が気になりました。
ナイロンベアリングの消耗かな・・・
足回りは固く突き上げも感じました。。。
後日、リフトアップして下回りの点検してご報告いたします。。。。
少しお待ちください。
2月10日追記
ではオートマに掛かってる油圧とドレンボルトチェック
そして下回り点検していきます。。
その前にアイドリングでエンジンが振れてるので2次エアチェック・・
3,4番側のインマニパッキンあたりにパーツクリーナーを吹くと止まりそうになることがあります。
この辺りからエアーを吸ってることは確実です・・・
パッキンからなら分解&組付けで改善します
オートマフィルターケースの表面温度で油温測定・・・約60℃です。
やや低めですが測定開始。。。
油圧計は運転席から見やすいフロントガラスに貼り付けておきます
ニュートラルでの油圧は・・・
約6.5㎏は基準値内ですが油温が上がるともう少し下がる可能性あります。
若干のタイムラグを伴いDレンジで1速に入った時の油圧約6.5㎏
リバースは約12㎏ありました。
ここまでは数値的に見ても大きなトラブルが発生しているようには見えませんでした・・
次にドレンボルトの鉄粉量をチェックします。
別のドレンボルトを用意してサッと入れ替えます。。。
熱いけどあまりオイルが抜けないように早業での入替え中・・・
すると・・・
この鉄粉は明らかに異常事態です。。
ツンツンと尖ってるように見えますが細かな鉄粉が磁力線に沿って連なるのでツンツン立ってるように見えます。
オートマからだとするとギヤドラムが削られてしまってます。
エンジン側からのものだとするとクランクシャフトが削られてるのかもしれません・・
いずれにしても内部で何か異常摩耗が進行しているようです。。
予防整備のつもりでの安心オートマでしたが修理が必要な状態です・・。
このまま走行続ければエンジン本体にもダメージが行ってしまいます。
既にコンバーター内部の壁面にも鉄粉が大量に貼り付いてしまってるので安心オートマにした後も10000㎞までではオイル交換の度に磁力フィルターPECSが吸着した鉄粉を清掃する必要があります。
つづいて下回りの点検です。
前面にサブフレームに伝ってくるほどのオイル漏れがあります。
サブフレームとオートマの隙間から覗くとフィルターケースから漏れてます
先ほどオートマに掛かる油圧を測定しましたがその油圧がフィルターケースのパッキンにすべて掛かってるので漏れ始めると走行中にドンドン漏れてきます。。
ここがオートマMINIのオイル漏れ原因ナンバーワンです。
漏れないフィルターケースはこの漏れを根絶するために開発されました。
ミッション番号と・・
デフケース番号が違いますね・・・
過去にオートマを修理した形跡です。。。
いつ、どんなことが起こって、どんな修理をしたのかは不明ですが
ドレンボルトに付いた大量の鉄粉がこのオートマ修理が原因でなければよいのですが・・・・
右前の足回り・・
揺するとコトコトと音が聞こえるくらいハブベアリングにガタがありました・・・
ドライブシャフトブーツは小さなヒビ割れがあります
ラックブーツはOK ボールジョイントも大丈夫ですね・・
走行中に左前からコトコトと異音と振動がありました。。。
左前のハブベアリングもガタはありますが音が出るほどではないですね・・・
左側のドライブシャフトブーツは割と最近交換された形跡です。
ボールジョイントもOK
コトコト音が出やすいタイロッドとナイロンベアリング・・・
あれ・・ガタないです・・
じゃぁ、あの音と振動はどこから??
おぉ~ ここだ・・
お皿からはみ出す位太いコイルサスがサブフレームと接触して傷になってます。
グリス入れたりしてるのでメンテされてる他のショップでは原因が分かっていての対処のようです。
ラバコンに交換すれば解決します・・・
ラバコン本来のしっとりとした乗り心地を知らずにコイルサスに交換してしまうケースが多いと思います。
オートマを後ろから見たところ
右側の方がオイリーです。。
左のインナージョイントの裏にあるキックダウンからは珍しく漏れがありません・
左側のドライブシャフトは最近抜いてメンテされたのかもしれませんね・・
右側はデフサイドシールからもインナージョイントからも漏れがあって汚れてました。
まだ排気ガスの漏れはありませんがダウンパイプの蛇腹は擦ってます。
後ろから見たところ・・フロアやサブフレームに錆は少ないです
マフラーもまだ大丈夫そうですね・
リヤバンパー取付部を下から覗いても錆が少なくボディコンディションはいいですね。
リヤもコイルサスです。。
専用のハイローキットなのですね・・お皿の部分が小さいです
リヤサスペンションからは特に異音や振動などは出てませんがフロントと同時にラバコンに戻すことをお勧めします。
ショックアブソーバーはちょっと硬めのビルシュタインでした。
ここまでの入庫チェック編 ビデオ
つづく
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