当ブログは、お読みいただいてる皆さんから見たら『DHRはインジェクション推し』に思える、と思う方が大半かと。
多分、ミニを選ぶ際にどっちを選んだ方がいいか?と尋ねられたらインジェクション車と言うはずです。理由は”実用性”に尽きます。だってクーラーも効くし、キーをひねれば即エンジン始動してアイドリングしますから。
キャブレターはそうは行きません。
チョーク引いてエンジン掛けて、徐々にチョーク戻して普通にアイドリングするようになったら乗れる、って手間がかかります。
※キャブレター車でもチョークを引いてエンジン掛けたらすぐ走ってくださいと言う欧州車のオーナーズマニュアルもあるので、そこら辺は日本人独特のルールが出来ちゃった可能性があります。一回に走る距離が短いのが日本の自動車事情ですからね。
まぁとにかく、大切に乗ろうと思ったら手間も時間も掛かるのがキャブレター車です。
では性能面ではどうかというと、インジェクションミニをウェーバー&タコ足でキャブレター化しても、その程度だと吸気音が勇ましくなるだけで、ご本人が感じてる程の性能差でインジェクション車を凌いでる訳では無いのがほとんどです。
インジェクション車はノーマルECUのままで使えるカムも限られています。ただしヘッドを変えると1275ccのままでも8〜90馬力まで出せます。
ノーマルカムのままでも80馬力出してます。ノーマルエンジンが同じ計測台で50馬力だから、1馬力当たり一万円のコスパになります。
それをキャブレター化で行う場合は、いかにも心踊る吸排気音についてはプライスレスとしても、ヘッド交換に連動して圧縮比が上がり、それに合わせてカムシャフトを選んで、キャブレターのセッティングを行います。当然最大馬力を狙うので、点火時期も上スレスレの高さにしますから、仕様によっては始動時だけデスビを捻って遅くして、掛かったら所定の位置に戻すような手間が必要な場合があります。
※デスビ&コイル仕様なら、始動時のみ電気的な点火時期を遅らせる物があるから、今はそういう古風な小芝居は不要かもしれません。
とにかくそうやって面倒なエンジンの方が『男ごころ』をくすぐるんだと思うので、それを踏まえて自虐の道を一直線!な選択も趣味で乗るミニの存在をさらに際立たせる訳です。
私は男の道楽は望むと望まざるとに関わらずお金が掛かると覚悟しています。
世の中にはいろいろ趣味があって、その道に深入りすると他人には想像もつかないほど浪費しているのが実際です。
浪費家は浪費家同士仲良くなって痩せ我慢をどこまで隠し通せるか意地の張り合いがたまらないだろうし、倹約家は倹約家同士で如何に財布にお金を入れずに日常を過ごすかとチキンレースしてる訳ですから、どっちも大変かも。
ただ、人それぞれの楽しみを他人との比較や、優劣に求めないこと、もう一つは、形ある物は壊れる事も覚悟してください。
車は欲しいけど壊れるのは困ると考える方は、ミニも含めて旧車と呼ばれるジャンルは避けるべきだとはっきり申し上げておきます。
だからと言う訳ではありませんが、インジェクション車に特化してパーツを独自に開発(というにはおこがましいレベルですがw)して提供してるわけです。物足りない分をマージンとして残すのも我々の少ない良心の具現化だと思っていただけたら幸いです。
何度も観てるかもしれませんが、キャブレター車をチューニングしたらこんな感じになります。
インジェクション車のエンジンがノーマルでもこれくらい走ります。