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USI様 前にも後ろにも動かなくなってしまったオートマとエンジン掛かからないMINI・・復活させます

曽根です。

急に前にも後ろにも動かなくなって、エンジンもかからない状態で1年くらいそのままにしてたら車検も切れちゃったんだど、元気に復活させたいです。。と栃木県のUSI様からご依頼です。。

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任意保険も切れてしまって保険会社の無料レッカーを使えないので・・

キャメルの女性スタッフが栃木県まで引取りに行ってまいりました。

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エンジンもかからず、オートマもダメなので押してピット入りです。。。

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99年式ヘリテイジですね。。

内装もしっかりしていてまだまだ頑張りたい・・・

とMINIからの声が聞こえそうです。。

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走行距離はおそらく1周回って118000㎞でしょうか。

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さて、エンジンルームからチェック。。

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冷却水は入ってます。

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オイルは変色して古そうですがアッパーレベルまでありますが、実際の量はエンジンがかかってから再チェックが必要です。

まったーマン1ss1年間エンジンかかってないとすると、オートマMINIの場合はコンバーター内のオイルが抜けてオイルパンに落ちてる可能性ありレベルゲージの量は多くなります。
オイル量の点検はエンジンがかかってオイルポンプで汲み上げてコンバーター内が満タンになってる状態で行うのが正しいです。。。

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ブレーキマスターのフルードは経年劣化で酸化して変色してます。

今回は車検もあるので全量入れ替えになりますね。

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タペットカバーからのオイル漏れは多めです。 パッキン交換が必要です

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ステディロッドブッシュが無くなっちゃってますね・・

エンジンが前後にグラグラ動くのはコレが原因です。

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プラグとキャップ内は錆びてますね。。。

エンジン始動しない原因ではないと思いますが交換したいですね。

さて・・オートマチェックする前にまずはエンジン掛けないと。。

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セルモーターを回してる間も燃料タンク内の燃料ポンプの作動音は聞こえます。。。

まったーマン1ss燃料ポンプはイグニッションONで3秒ほど回り一旦ストップ、そしてセルモーターを回してクランク角センサーの信号が出ると再びポンプが回る・・という仕組みなのでクランク角センサーからの信号も出てることになります。

うーん・・燃料も出てて、点火信号も出てるのか

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ガソリンは少ないけど5リットルくらいは入ってるな・・

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でも古いガソリンだから入れ替えてみようかな。。

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セルモーター回してる状態。。 

左上の『0093』はクランク角センサーの信号です。

予想通りクランク角センサーからの信号は出てますね。。

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スパークテスターでスパークしていることが確認できます。。。

点火はOKです。

じゃやっぱり燃料が足りない?

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ヒュエルワンの空き缶に入れたガソリンをスロットルボディに少量垂らします。

そしてセルを回すと・・

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エンジン始動しました

セルを回してる時の燃料が不足している症状です

エンジンがかかったのでまずはミニモニでECUチェックしておきます

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フォルトは3連発で入ってました。

1つ目は水温センサー

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次はマップセンサー

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そしてクランク角センサーも・・・

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一旦リセットしてフォルトを消します。

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この後、再発するフォルトがあれば精査する必要あります

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マルチ画面はすべて基準値内です。

左上から アイドル回転  アイドル認識  燃調補正OK(クローズドループ)

左下から スロポジ電圧  ステッパモーターのステップ値

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フォルトだったMAPセンサーも現在は正しそうな数値を出してます。。

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水温センサー  温度精度は水路洗浄などでチェックが必要ですが表示してるので稼働はしてますね

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吸気温も同じく稼働はしてます。。

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エンジンかかってる状態としては電圧は低めです・・

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O2センサーは稼働してます

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O2センサーの情報を元に燃調補正はされてますね。

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セルモーター回してる時の電圧降下でポンプの吐出量が不足する場合もあるのでバッテリーはひと晩かけて充電しておきます

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充電しながら下廻りの点検・・・

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右足回り・・ ベアリングやジョイントのガタも無く 

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ブーツも切れも無く良好

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車高調整のハイローキットのネジ山を見るとラバコンはかなりペッチャンコなのがわかりますね・・

乗らなくても硬い乗り心地が予想できます・・・。

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左前の足回り・・・・

こちらはロアボールジョイントに大き目のガタがありました。 交換必要です

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左のタイロッドを上下に揺らすとコトコトと音と振動があります。

ステアリングラック内のナイロンベアリングの交換が必要です

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あ、こちらはナックルジョイントの下の樹脂カップが割れて飛び出してます。

このまま放置するとアッパーアームとボールジョイントの金属部が直接当たり変形してしまいます。

ミニスポーツ製のハイローキットの場合、ナックルジョイントの太さが違うので専用品を使用しますが今後のメンテのために互換性のある一般サイズのナックルジョイントへの交換をお奨めします。

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ナックルジョイント交換する際の作業に追加してラバコン、ショックアブソーバー、サブフレームマウント等のサスペンションの一式交換をお奨めします。 

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テンションブッシュは赤色の物に交換されてましたが社外強化品でしょうか。。

赤色のものの中には経年劣化で割れるものがあるので注意です。

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ロアームのシャフトブッシュはひび割れてます。

分解の機会があれば交換しておきたいです

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アンダーガードは強くぶつけたようで変形してます。。

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オートマの右下側のオイル漏れは多いですね。。。

おそらくコンバーターシールからだと思われます。

キャメルオートではこのコンバーターシールをオリジナルで国産品で製作いたしました。

キャメルの安心オートマではそれを使用いたします。

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右側のドライブシャフトインナーブーツやダウンパイプに付着したオイルはコンバーターシールから漏れたオイルだと思われます。

コンバーターシールからは走ってきてエンジン止めたときにドバーっと漏れます。。

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オートマ前面にあるパーキングスイッチからも漏れてます。。

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ミッションナンバーとデフケース番号は同一です。。。

リビルトオートマとの交換歴はないと思われます

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エンジン背面から上を覗いたところ。。。

ヘッドガスケットからもオイルが漏れてるように見えます。

安心オートマで分解するときにヘッドガスケットも交換されることをお奨めです

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リヤから見たところ。。。

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リヤにはハイローキットが入ってませんね。。。

車高調整ができないのでラバコンが潰れた分は車高が落ちます。。

リヤにハイローを入れるなら思い切って全部ラバコン交換して足回り総リフレッシュいかがでしょう。

ラバコン祭りもやってることだし・・・・

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リヤタイヤは簡単に持ち上がります。。ショックアブソーバーが完全に抜けてますね。

おそらく凹凸のある路面では突き上げが強くて乗り心地は悪いでしょうね・・。

と・・ここまでは7月10日のことでした。。。。

そして翌日。。。

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燃料ポンプへの電源供給はメインリレー⇒ヒューズ⇒イナーシャスイッチを経由してます。

接点抵抗でセルモーター回してる時の電圧降下によるポンプのパワー不足も考えられます

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接点抵抗を回避するためにリレーを増設してバッテリーから直接電源を引き込む作戦。。

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プラグも古そうだったので 

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NGKの新品に交換してみます。。

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ポンプのリレーもちゃんと働いていてポンプの作動音も悪くないです。

しかし・・・始動しません。

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セルモーター回してる時のインジェクターからの燃料噴射の状態を見てみます。。

噴射はしてますが始動時としては噴射量が少ないようです。。

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ガソリンが足りなそうなので今日も直接ガソリンを垂らし込みます。。

昨日同様にエンジン始動しました。

やはり始動時の燃料不足が原因のようですね。

今日もミニモニでECUチェック。。。

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昨日消したはずの水温センサーのフォルトが再発してます。

水温センサーに異常があるのか・・

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59℃と水温表示はしてます。。

それから2分ほど59℃のまま動かず・・・

本来ならどんどん水温上がって行くはずですが・・

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と思ったら・・エンジン掛けっぱなしの暖気中にもかかわらず56℃に下がった!!!

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更に・・・55℃になり・・

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61℃に上がった。。

これは水温センサーの温度感知が狂ってますね。。。

エンジン始動不良の原因判明です。

エンジンが冷えてて濃い燃料を必要としてるのに高い水温に合わせた燃料しか出てこないのが始動不良の原因ですね・・

安心オートマにする際に水温センサーは必ず交換してますのでこれは解決。。

次はオートマの状況チェックです。。

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1速、2速に入れても何の反応もありません。。。

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3速だけは入れた瞬間ガツンとギヤが入ったような振動があって僅かに動こうという素振りをみせますが・・・・動きません。

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リバースも全く反応なし。。。

 

ギヤを入れても動かない・・3速だけが一瞬反応する ベベルギヤ剥離の症状です

オートマに掛かる油圧をチェックします

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オイルフィルターヘッドに油圧計を取り付けます

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フィルターケースの表面温度で52℃まで暖気したところで測定開始。。

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フロントガラスの外側に油圧計を取り付けてます。

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ニュートラルで約6.5㎏  油圧は正常に出てます

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Dレンジで1速。。 無反応ですが油圧は6.5㎏出てますね。

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僅かに反応のある3速  油圧は他の前進ギヤと同じ6.5㎏です。

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リバースは8~10㎏の間を行ったり来たり振れてます。

油圧は正常値よりは低いです。。

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オイルガ抜けないようにドレンボルトをサッと入れ替えて鉄粉のチェック

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小さな粒子の鉄粉がこんもりと付いてます。

ギャドラムを削ってる可能性あります・・・・

削ってしまってると再使用できませんが助かってくれることを祈ります。

7月15日追記

見積りの打ち合わせでご来店いただきました。。。

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このベンツとMINIの他にゴルフとMG・・

プリウスなどの現代車とは正反対のところにいますね。。♪

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早速、安心オートマとラバコンのおと~と君に試乗していただきます。。

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前回MINIに乗ったのが1年以上前なんで、ちょっと忘れかけてたけど

このMINIが調子いいのはわかっていただけたよです♪

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安心オートマ+漏れないフィルターケースwith PECS はキマリ。。

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ラバコンもサブフレームマウントも新しくして

新車以上の乗り心地にリフレッシュします。。。

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じゃ、頼むねー。。♪

つづく

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