TRM(タートル・リバイバル・ミニ)として、高度な技術でミニを新車以上に再生させるタートルトレーディングが、お財布の軽い一般オーナー目線で作ったモーリスミニマイナーMk-I 850仕様。これがめちゃめちゃセンス良くていい雰囲気だから、バッチリお見せしたいと思う。しかも低予算でこんな味が出せちゃうって言うんだから気になるでしょ? 早速、ほとんど個人的な趣味でこのミニマイナー仕様を仕上げたと言うタートルトレーディングの島津代表に、どうしたらこんないい感じになるのか直撃!
タートルトレーディング代表・島津次郎さん
18歳でMk-I 850に乗り始めたという島津さんは、2020~2021年のSBOMには1000ccクラスにMk-I 850+970Sエンジンで参戦している850への熱量がすごく高いお方。ミニにはいろんな楽しみ方があるよ、という1つの見本として、一般オーナーがDIY的に仕上げていけそうなミニマイナーMk-I 850仕様を見せてもらった。
EXTERIOR
薄汚れたボディも磨き込めば’60年代風にするにはちょうどいい雰囲気が出せる。ボンネットにモーリスのエンブレムを付けると、元の取り付け穴が残ってしまうが、そこにはリベット打ってタッチペン。もともとリベットが打ってあったように見えなくもない。グリルもDIY的にペイントしたものだけど、チョロチョロと剥げているヤレ感も味わい。フォグランプも当時物の小ぶりなものをセット。リアビューではイギリスのライセンスプレートと下から光を当てるライセンス灯を付けるだけで雰囲気が全然違ってくる。MK-I テールランプがすでに付けられているミニならこの感じ、すごくいい。リアビューミラーをAピラー右側に付けるとこれも’60年代的になる。
ENGINE ROOM
エンジンルームは洗浄してから、エンジンブロックなどは刷毛塗りでペイント。エンジン自体は1.3iがベースで、1-1/2 SUキャブレターに変更。走りの雰囲気も盛り上がる。キャブレター仕様へは構造変更申請を含めて20~30万円でできるそうだ。ファイアーウォールに設置されている丸缶タイプのロッキード製クラッチマスターシリンダーもいい感じ。
INTERIOR
どノーマルのローバーミニをこの雰囲気にするのは手間も費用もかかるけど、すでにセンターメーター仕様になっているミニならやりやすい。この850では前オーナーが赤いカーペットや2トーンカラーのインテリアにしていたので、トランジスタラジオ(実働!)を付けたり、スイッチパネルを移設して、ビンテージに見せながらも使いやすくしている。
低予算で愉しめる’60年代スタイル
「このミニマイナー Mk- I 850仕様は、元々はキレイとは言えない1・3iのATです。オールドイングリッシュホワイトがマットホワイトになっている状態でしたが、磨き込むことで'60年代っぽい雰囲気が出てきました。
持ってきたときにはすでにMk-I仕様になっていたので、当時のラリーカー風味にしてみました。前後のバッジをモーリスに替え、Mk-Iグリルをホワイトにペイントしてイギリスのナンバープレートを付けたら、一見、本物のMk-Iと見間違えてしまいそうな雰囲気になります。
ボンネットのバッジを交換すると、元の位置に取り付け穴が残ってしまいますが、こういうのはリベットで埋めてタッチペンしてあげれば、他の人にはほとんどわからないから気にしません(笑)。
また当時物の小さめのフォグを、白を右に黄色を左に付けています。ルーカスなどの有名ブランドのものじゃない安物ですが、当時の感じが出ているでしょう。
エンジンでは、インジェクションをSU 1-1/2に交換していますが、これは構造変更申請も含めて20~30万円くらいでできます(費用はキャブの種類にもよる)。パワーはインジェクションより落ちますが、走っている雰囲気は良くなりますね。あとはエンジンを載せたままきれいに洗浄して、刷毛塗りでタペットカバーやエンジンを塗ったくらい。
インテリアは前のオーナーが赤いカーペットと2トーンの内装にしていたので、シングルのセンターメーターやスイッチ類などを交換しています。センターメーターがすでに付いている車両なら、シングルメーターナセルにすれば簡単にできます。
この姿にするのは、このミニでは50万円以下で済んでいます。ですが、ノーマルのローバーミニから50万円でここまでの姿できるわけじゃありません。
予算は少ないけど、アイデアと自分の手で仕上げていけば、こんな雰囲気のいいミニマイナー850のMk-I仕様もできる、という1つの見本です」
島津代表によれば、このミニマイナー仕様を作ったのは、純粋に趣味の部分であったのと、一般の人に向けて、汚いミニでも磨き上げればキレイになりますよ、Mk-I仕様にして長年乗ってボロくなっても、ボディやパーツを磨き込んでちょっとしたセンスを込めれば味のあるミニになりますよ、というミニの愉しみ方を伝えたいからだそう。
島津代表のミニマイナー850 Mk-I 仕様にはレアものパーツがそれなりに使われているけれど、中古パーツやレプリカパーツでも取り付け方次第で雰囲気が出てくるものだそうだ。
より詳しく見たい方は動画をチェック!
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