そうだっ Go West !　2020.4掲載号よりロングドライブのススメ【京都編】#2｜ローバーミニ旅行

テムズが教える
ロングドライブ前にはココを点検!!

　一番新しいローバーミニでも、生産から20年が経過した立派なクラシックだ。でも日ごろからしっかりメンテナンスしておけば、長距離ドライブだって全然平気。ローバーミニって、出先で自走できなくなるほど壊れるクルマではない。「出先でブッ壊れて動けなくなってしまったことがある」って経験をした車両には、きっとなんらか不具合の兆候があったはず。どこからか細かい振動が出ているとか、アイドリングがなんか不安定な気がするとか、なんとなく異音がするとか。
　そこでテムズ埼玉店の矢代店長に、ロングドライブ前にするべきことを聞いてみた。

　「前回の車検や定期点検から１年近く経っているので軽く点検してほしいという場合には、当店では定期点検よりライトなクイック点検パックというサービスを６０００円で行なっています。点検して不具合がなければ安心してロングドライブに出かけられますし、もし不具合の兆候が見つかれば対策もしやすいです」とのこと。

　ローバーミニは20年以上前のクラシックカーなのだから、調子がいいと思っていても突然トラブルに襲われる可能性もなくはない。だからその兆候を、ミニのスペシャリストに掴んでいてもらうことはすごく重要だ。

オイル交換
[とにかく最初にやるべきはエンジンオイル交換]

最初にやるべきはエンジンオイルの交換だ。3000kmごとに交換サイクルがやってくるのだから、ちょっとしたロングドライブ前のオイル交換は必須！ MT車なら20W-50を5L、AT車なら10W-40の5Lを、オイルフィルターエレメントとともに交換したい。銘柄は、100%鉱物油でクラシックミニ向けのカストロール・クラシックXL、シンセティックオイルでエンジンフィーリングを重視するならワコーズのプロステージ-Sがテムズの常用オイル。交換費用はどちらの銘柄を使っても１万円程度。AT車では¥1000程度高くなる。

添加剤　
[これはありかもプロ御用達のワコーズ・ガソリン添加剤]

ロングドライブするならガソリン添加剤を使ってみるのもあり。ワコーズのフューエルワンは、ガソリンに添加するだけで燃焼室や吸排気バルブ、インジェクターなどに堆積したカーボンやワニス、ガム質などを除去する効果がある。また燃費が多少向上することも。１本¥1600を入れておけば、ロングドライブとメンテを兼ねてしまうというスグレモノだ。

車両点検
[テムズ・ガレージのクイック点検パックがお得]

「そういえばしばらく点検していないなぁ」ってときには、テムズ・ガレージのクイック点検パックを受診したい。所要時間1時間弱、費用は¥6000＋税で、効果的な点検をしてもらえる。ここで不具合が見つかったら、逆にラッキーだと思う！　

1_下回りタイヤ＆ホイールのガタのチェック　タイヤを上下、左右に揺ってみる。単純な作業だけど、ハブやサスペンションなどのガタが早期発見できることもある。
2_下回りタイヤの磨耗具合をチェック　タイヤの溝の深さを確認したり、偏磨耗していないかチェック。ミニは少々車高を低くした程度では偏磨耗はしないけれど、注意深く調べる。
３_下回りタイヤ空気圧を測る　　指定の空気圧は冷間時で2.0kg/㎠だけど、タイヤの潰れ具合が気になるなら2.2kg/㎠くらい入れても大丈夫。
4_下回りハブベアリングの異音チェック　タイヤを手で回してみて、ハブベアリングからゴッゴッと異音が出ていないかチェック。ハブベアリングから異音が出ている車両は少なくない。
5_下回りエンジンオイルの滲みを確認　オイルパン付近にエンジンオイルが滲んでいるかどうか。エンジンオイルが滲むのは良くないけれど、化学合成油を使っている場合には滲み程度なら不安にならなくても大丈夫。
6_下回りブレーキパッドの残量をチェック　ブレーキパッドの残量を目視で確認。ローダストパッドはダストが少ないぶん、制動力はちょっと落ちる。制動力の高いパッドはダストが多く出るため、減りも早め。
7_下回りドライブシャフトブーツの破れ　ドライブシャフトブーツが破れていないかチェック。破れていたら即交換したい。
8_下回りブッシュが役目を果たしているか　サスペンションとシャシーの結合部に使われるブッシュは、フロント側左右で６か所、リア側左右で２か所。
潰れ具合、ヒビの具合を確認する。
9_下回り　グリスアップ　ミニ特有のメンテナンスとも言えるグリスアップ。グリスアップポイントは全部で８個所。下回りで一番メンテナンスしている感がある部分だ。
10_下回り　マフラーハンガーのガタ　マフラーを揺すってマフラーハンガーの具合を確認。マフラーハンガーのラバーが劣化して、マフラー全体が落ちることも稀にはあるトラブルだ。
11_下回りサイドブレーキの調整　サイドブレーキの効き具合を調整する。メカニックが実際にサイドブレーキを引いてみて、必要ならリアブレーキ側を調整する。
12_下回り各部のボルト＆ナットの増し締め　フロントとリア側の各部ボルト＆ナットを増し締めしていく。ときには抜けかかっているボルト＆ナットが発見されることもある。
13_エンジンルームブレーキフルードの液量　ブレーキフルードタンクの液量を確認。減っているようなら継ぎ足す。減っているようならどこからか漏れている可能性あり。
14_エンジンルームクラッチフルード　クラッチフルードタンクの液量を確認。減っているようなら継ぎ足す。減っているならどこかに漏れがある証拠だ。
15_エンジンルーム　エアフィルターの清掃　エアフィルター内のダストをエアーで清掃する。
16_エンジンルームファンベルトの張り具合　ファンベルトを押してみて張り具合を確認する。緩んでいるようなら調整する。
17_エンジンルーム　冷却水をチェック　エンジンが冷えているときに、ラジエターキャップを開けて冷却水量を確認する。ラジエターキャップがヘタっているようなら、新品に交換する。ラジエターキャップは消耗品だ。
18_エンジンルーム　クーラーガスの確認　エンジンルーム内のバルブから、クーラーガスをチェック。またコンプレッサーが回っているかどうかも確認する。
19＿エンジンルーム　オイルレベル確認　オイル交換をしないときはレベルゲージでオイル量をチェックし、足りないようなら同グレードのエンジンオイルを継ぎ足す。
20_エクステリア灯火類が点灯しているかどうか　ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプ、リアライセンスプレートランプなどが全て正常に点いているかどうか。リアナンバープレートランプの球切れでも、警察に止められて切符を切られることもある。
21_エクステリアワイパーブレード　ワイパーブレードがへたってないか確認。ワイパーブレードでできたガラスのキズは簡単には直せないから要注意だ。