お題は“ロングドライブ”。ディレクタは「京都辺りでどうでしょうか?」とのたまうのだが、そもそも“ロング”とはどの程度の距離をいうのだろう。う〜ん、実はこれが難しいのかもしれない。それこそ“個人的な感想です……”から。そうしてディレクタが参加要請したのはアミーゴこと木村亜美。「ミニではそんなに走ったことないみたいだし、クルマの調子が悪いらしいですから……」いやぁ、なんか間違えてないか、それ。ともあれ、東京からおおよそ450kmの京都を目指してロングドライブ企画がスタートした。一泊二日の旅程、ミニと京都を愉しむ旅を追う。
リアルに会って話をするのがイイ
事前に打ち合わせをして旅行計画を練ることにした。どうやらアミーゴ、ミニではそれほど遠出したことはないようだ。クルマの調子は現主治医にきっちり見てもらったというから、大丈夫だろう。走行不能で辿り着けなかったら洒落にならん。メインテナンスに不安があったら、ロングドライブはNGだっ。で、もう一点。西に向かうと高速道路は御殿場や関ヶ原を超えることになるから、この時期はスタッドレスタイヤは必須。「出発までに換えときますね」ということで、まずクルマの準備はOKである。
取材とはいえ、ただただミニで走り回るだけでは面白くも何ともない。旅には目的が必要だ。インターネットが恐るべき勢いで発達してしまった昨今、SNSを活用すればたくさんのひとと言葉を交わすことはできる。でも、やはりリアルに会って、話す方が絶対にいい。それこそ、旅行の最大の目的になる。
よし決まった。久しぶりのダチに会い、うまいモンを喰おう。気になる人と話して、ライフのヒントをもらおう!
早朝、京都に向けて出発である。一泊二日の行程だ。初日は御殿場から新東名を走って名古屋に向かう。交代ドライビングでご安全に、だ。高速道路のサービスエリアをふたつ目毎とか3つ目毎に交代するというように決めておくと無理がなくていい。交代のサイクルは概ね100㎞から150㎞、一時間から一時間半の運転といったところだ。
そうだ、長距離ドライブの前には始業点検の項目くらいはチェックしておくように心掛けたい。少なくとも、水と油とタイヤは見ておきたいものだ。これで安心度はけっこう高まる。大切だ。
ミニに乗っていたらしい……
気になるバイク屋さんに寄る
途中の名古屋でミニに乗っていたこともある中村氏が店長を務めるバイク屋さん『COCO BLUE』に寄った。趣味性の高いバイクから得られるヒントも多かろう、と興味津々である。
アミーゴは「ミニでやりたいこと(カスタム)はいっぱいあるんだけど、今回ココさんで相談して背中を押してもらったのが“ヒッチメンバーの取り付け”。実際に実用している車輌が少なくてあまり見ないし、ミニでそれが可能なのかどうか不安な点がいっぱいあるけど、中村さんのアドバイスとゴーリーさん情報から私のミニでの実用化を具体的に考えるようになりました!」と話していた。
それと、展示していたクラシック・バイク、モンディアルのカラーリングがかなり気になったかなぁ。ウーズレーチックなデュオトーンが良かった。中村氏の話では「ミニを置いていたときはミニのオーナーさんが寄ってくれましたよ」と。ミニとバイクは遠からず、なのである。
オーナーの中村氏は以前ミニに乗っていた。写真を見せてもらったところ、イエローのブリタックス仕様だった。店に駐めておけば街道を行き交うクルマには目立ったことだろう。そのミニを見て来店したミニオーナーは多かったようだ。カスタムバイクとミニは通じるモノがある…。現在はフォルクスワーゲン・ビートルをカスタマイズしているようだが、もう一度ミニに乗りたいと話していた。
20年振りになるのか……
オススメの京都ご飯に舌鼓
名古屋を出て京都に向かう。行き先は北区のミニショップ、『ディンプル』。店主の藤井氏と編集子は四半世紀ものお付き合いになる。が、このところは15年以上会っていなかった。この機に顔を出しておく。
お互いにずいぶん老けたな、とは思いつつも各々口には出さず、しばし歓談である。「お店の取材はしないの?」と聞かれたけれども、いやいや今日は表敬訪問。オイシイもの食べに行きたいね、だ。
で、連れだって行ったのが鶏づくしの料理。お店は烏丸紫明の『わかどり』だ。
「美味しかった。お店の雰囲気も良かったし、鶏刺が最高。焼き鳥は同じ部位でも、若鶏と成鶏の肉質が全然違って驚いた」とアミーゴ。また行きたいと……。編集子としては運転があるから呑めなかったのがことさら悔しいかな。
藤井氏が自分へのご褒美で行くという『わかどり小林』。鶏1羽分をいろいろなお料理で愉しませてくれる。編集子もまた足を運びたいお店だ。間違いなく京都に来る立派な理由になる。
#2 へ続く