登録事項等証明書はそんな記録を保存している公式書類
みなさん、自分は自分のクルマの何人目のオーナーなのか、気になったことってありません? 編集N的には、気になって気になって仕方ありません(笑)。だからぼくは、古いクルマを購入したら、地元の陸運支局に行って必ず出してもらう書類があります。それが「登録事項等証明書」です。
これはなにかっていうと、簡単に言えば所有者の履歴がわかっちゃう! という黒歴史を暴いちゃう公式書類!? なんですよ。
ぼくが’91年に、3オーナー・雨天未使用というふれ込みのホンダS800を購入し、初めて登録事項等証明書(当時は現在証明だったかな)を出してもらったときには、ビックリしすぎて腰が抜けになりそうになりました(笑)。その時点で新車登録から25年経っていましたので覚悟はしていたのですが、なんとオーナーは10数人書かれていましたし、登録抹消(廃車?)の期間が数年あったことも確認できたからです。
もちろん10数人の中には、中古車販売店の名前もありましたら、個人オーナーとしてはそれほどいないのかもしれませんし、まぁ25年ものだし我慢するか、って感じだったのですが、登録抹消の期間があるっていうのには、心がザワザワしまくりました。
後になってこのS800がリフトでアップされる機会があって、その時のショップの人に「あー、NさんのS800は大きな事故しているなぁ」と指摘されて、なるほど登録抹消はそういうことだったのか、と理解しました。
そう、大きな事故をして放置されていたのがちょっと価値が出てきてから修復された(起こされた)という状態だったのですね。あー、なるほどなるほど。
で、この登録事項証明書での所有者の履歴は、昭和45年以前の記載はなくて、昭和45年だけ手書きだったと記憶しているのですが、調べてみると昭和45年に法令改正があって、登録事項等証明書(旧現在証明)が出せるようになったそうです。
もっともこの登録事項等証明書は、昭和45年、’70年までの所有者しかわかりませんし、ミニではMk-IとかMk-IIの正確な所有履歴はわかりませんけど、Mk-IIIの途中からはすべてわかりますので、気になる人は陸運支局に行って申請してみてくださいネ。
‘82年までのヴィーンテージミニなら、BMIが発行するヘリテージトラスト・サーティフィケートと合わせて持っていれば、自分のミニの履歴はかなりわかるし、ローバーミニなら所有者履歴も廃車されていた状態があるのかもわかります。
もしかしたら黒歴史だけじゃなく、過去には有名人がオーナーだった、なんて意外な発見があるかもしれませんヨ。
編集N
自動車雑誌編集者歴30年の、カメラマン・ライター・英語翻訳・動画撮影・動画編集、そして雑誌企画制作もこなすハイパーマルチメディアクリエーター。プライベートではミニメイフェアと30プリウス、フェラーリなどを所有。
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