ヨーロピアンスタイル、ホットロッドスタイル、そしてVIPカースタイル!多種多様なクルマをイジってきたオーナーだからこそ作り上げることができた多彩なデザイン様式がフュージョンしたミニを発見!
’97 ROVER MINI COOPER 1.3i
非常に個性的なスタイルのミニだ。ひと目見ただけでも、有り体のスタイルではないことが分かる。
「2年前に製作を始めて、今年の2月にやっと完成しました」というのはオーナーのマグナブルー(仮名)さん。
まずはぐるりとクルマのまわりを1周してみる。そして、ブラック塗装のバンパーレスのミニに視線を近づけてみる。ポン付けでは再現できないということで、カーボンを20分割して成形した絶妙のRを描くフロントリップ、そしてハーレーのライトカバーを装着してワイルド感たっぷりのライトまわり。ちなみにライトはTJラングラーのスモークランプを流用したそうだ。さらにボディサイドにはロサンゼルス市警のデカールまで貼ってある。内装に目を移すと、レッドカラーのメーターパネルにセットされるのは、アメ車風のステアリング。それでいて、取り払われた後部座席には、ユニオンジャックのデカールがでかでかと貼られている。
バンパーレスのため、本来バンパーに取り付けるフロントリップをポン付けすることが出来ない。ならばと30分割したそれぞれカタチが異なるパーツを連結させて仕上げたというカーボン製フロントリップ。
アメリカンスタイルのディテール
ロサンゼルス市警のワッペンがサマになるミニなんて見たことある?
このユニークな発想は、突然閃いたものではなく、マグナブルーさんのこれまでのクルマ趣味の歩みに隠されている。
「昔からクルマをイジるのが大好きで、このミニの他にもう1台、カフェレーサー風に仕上げたプジョーRCZを持っています。以前は1929年のフォードタイプAロードスターをホットロッドスタイルにしたり、その前はビッグセダンのVIPスタイルにハマったこともあります」
実は、その1929年型フォードを事故で廃車にしてしまったことから、代わりのクルマを捜してミニに辿り着いたというマグナブルーさん。
「レトロギアさんで、偶然黒のジョンクーパーを見かけたんです。それが独創的でカッコ良くて、雑誌などで今まで見たこともないようなスタイルでした。あっ、ミニはこういうのもアリなんだなと思ってミニに興味が湧きました。これがすべての始まりです」とマグナブルーさん。
なるほど、一見調和が難しそうな異なるデザインのテイストが、不思議なバランスを見せている理由が分かったような気がする。
レトロギア
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