その2 少々情けないので、ブートを応急処置しておこう
ロケに出る要があったので、赤ミニ、メイフェア1.3iを出動させた。少しばかり走行を集中して行ない、燃費のデータを採収しておこうと画策した。まだ、メモ帳を用意していないが、レシートに給油時点のオドメータ距離を控えて、スマホに保存している。ドライビング・ログブックとして集計できれば、雑誌発行のタイミング、2ヶ月間の区間走行距離と平均燃費が公表できる。走行状況やメインテナンス状況もメモするので誌面に反映できると思う。限られた誌面なので綿密に報告はできないだろうけれども、質問をいただければ、ウェブログやメールで回答しようとは思っている。みんなのライフに役に立てれば幸いだ。
さて、乗り回すにあたり、ヒットしたブートリッドはなんともみすぼらしい。とはいえ、鈑金塗装に出すには少々財布の状況が心許ないので、自家補修である。ぶつけられたところを観察すると、テールランプもバンパーもヒットの形跡は全くなし。ブートリッドの縁から4cmくらいのところに幅5cmくらいの擦過傷があって、その先がポコンと凹んだ感じだ。プラスティック製のバッヂで押し込んだ雰囲気。そうはいっても、『Mayfair』バッヂはほとんど損傷らしいものはなくて、『1.3i』がふたつに割れてしまってる。何がぶつかったんだろう……。やはり、バンパーの角が当たったのかな。通り過ぎないで、戻っているな、これは。
で、叩き出すか、と思いブートリッドの裏側を手の平で押したら、ポコンと大部分は戻った。擦過傷の付いた部分は、変形が激しいし、リッドの裏面リブが通っているので、直接叩くことは叶わない。デントリペアの真似ごとでもしてやろうと、ロングノーズのプライヤとバールを取り出した。で、隙間に突っ込んでグイグイ押したら予想以上に鉄板が変形してしまい、表がボコボコになってしまった。
生兵法は怪我の元、だ。デントリペアというのはたいそうデリケートな作業で、少しずつ、じわじわと鉄板を押し出す作業なんだなぁ、と初めて実感。せっかちなボクには絶対にできない作業だっ、と痛感した次第である。というわけで、大きな凹みはなくなったが、所どころボコボコして美しくはない……、なんだかなぁ、である。
欠損した『1.』の部分は無いものとして、残ったバッヂに両面テープを貼り付けて、ひとまずは修復完了である。『1.』が無くなっていることも含めて、遠目には存外目立たないので、ひとまず及第点である。正式修復は、塗装のクリアがカサついているのと併せて、全塗装までお預けだ。実は、パールのこのカラーはわりと気に入っている。シルバーのコンビも、ベージュの内装スキームもグッドだと思っているので、サビを補修してブラッシュアップできればいいな、と考えているのだ。乞うご期待、だ。
田代(G)基晴
10月号より本誌編集長:ミニより1歳年下の1960年生まれ。ミニ・フリーク誌のスタートからどっぷりミニ漬けの人生。現在はフリーランスの写真家、編集者として活動。趣味の伝道師を目指し、日々精進している…