Hさんの67年型Mk1クーパーSのレストア記録、ボディ構造詳細編です。
SVに安置されているHさんのMk1。
見学に訪れるお客さんも多く、まるでご神体のようになってますw そのボディを僕の視点でじっくりと観察してきました。僕自身もビル・ソリスさんが手がけたFIAボディを入手しましたが、他のビルダーが手がけたFIAボディの細かい部分がどうなっているのか興味津々です。日本からの依頼の1発目ですからね、おそらく気合いを入れて作ってくれたんじゃないかと想像してます。
再構築されたサイドシル。ジャッキアップポイント(サイドシル横の穴)も作られてます。
関係ないですがボディの下に関連するパーツが置かれてますね。これらについては後ほどまた。
フロントのホイールハウス内側。ピカピカです。
フロントホイールハウス内側の前方。丸っと新しいパネルで再構築された部分です。
リアセクションもピカピカ。
リアのホイールハウス内側。ここも丸っと再構築された部分ですね。
助手席側から見たロールケージ。
バケットシートを固定するためのベース部分。丸パイプで構成されてます。
センターコンソール前のロールケージにはAWENS FABRICATIONのプレートが誇らしく取り付けられてます。これ良いですね。
ロールケージは当然ながら溶接固定で。FIA Appendix Kの規定ではフロアへの固定は6点までとなっているのですが、センターコンソールの下にも固定されているようです。こちらはボルト留め。
リアのロールケージ。
フロアには溶接で固定されてますが、斜行バーの部分でBピラーにもボルト留めされてます。
後席両脇のポケットがないですが、
実は塗装された状態でパーツとして同梱されてました。取り付けるかどうかはオーナーさんの判断次第って所でしょうか。このポケットはボディ剛性にそれなりに効いていると思っていたので、別体扱いだったのは意外でした。
ボディのモールやラジエターのシュラウドもパーツとして同梱の扱いです。
ドアポケットは、ロールケージに干渉しないように加工されて薄くなってます。
トランク内側。丸っと再構築された上で補強が追加されてます。
錆びやすいバッテリー置き場も完全に再構築されてます。ちなみにスペアタイヤのスペースに収まる安全タンクもキットに同梱されてました。
エンジンルームもバルクヘッド以外は再構築されてます。
エンジンルーム右側。
エンジンルーム左側。ラジエターシュラウドは外された状態で同梱されてました。エンジン搭載位置に合わせて調整してねって事でしょう。
新品パネルを使って再構築されているので、雨樋もしっかりしてます。
フロントのサブフレームはラバコン用のノーマル形状で、補強のみ追加されてました。
リアのサブフレームも同じく。
ゴツい太さのスタビが装着されてました。これはFIAミニの共通の仕様なんでしょうか。
新しいパネルで新たに再構築された部分が多いので、総じてクリーンかつ高精度に仕上がっている印象です。個人的には、ここまでやった上で更に、できればボディ全体に一度サンドブラストかけて塗装を完全に剥離してから、ボディごと電解槽に沈めて電解亜鉛メッキして下地を作りたいです。この美しい状態を維持するには、一旦完全に錆フリーにしてからそこまで徹底的にやってみたいなあと思うのですよ。
見ていて緑ミニとの違いをいくつか気づきましたので、次回は緑ミニとの比較を予定してます。ビル・ソリス vs エンダフ・オーウェンズのビルダー対決、お楽しみにw
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