加工していたチューニングヘッドが返ってきたので、これから脱脂して、綺麗にきれいに艶なしブルーの耐熱塗料を塗ります。
ミニのユーザーでもチューニングヘッドまで積む方は日本では少数派ですね。
過去の記事と重複する内容になるので細かな話はさておき、馬力がどの程度まで上がるか?という興味はどなた様も有ると思います。
そこで、これから何をどうすれば良いのか、自分のミニに合っているのがをお話しします。今の流行りの動画で皆さんに語りかけるようなスタイルは手間も時間も費用も掛かるので読んで理解してください。
二~三回に分けてお話します。
先ず、キャブレターエンジンの場合にはノーマルエンジンから設定が離れると従来のSUキャブ一個で出来たセッティングは全く変わってしまいます。ですからインジェクションエンジンとは全て切り離して考えて下さい。
そこでインジェクションエンジンのチューニングですが、弊社のDHR~CCVSの様な足し算的パーツ構成から、主要部位の大掛かりな交換や加工を伴うものまでいろいろです。
その中で、ビッグスロットルとハイリフトロッカーの二つは世界中を見ても日本人だけが特に好むパーツです。
結論から言うと、この2つを他に先行して装着しても効果は薄いです。いろいろやって、その中の一つとしては有効な部品です。
この2つは、交換も簡単です。ビッグスロットルはただ交換するだけだし、ロッカーアームに関しては、ラジエーター液を少し抜いてブロックの高さまで水位を下げて作業すればオイルラインに水は混入しません。ヘッドボルトを再度締め直して抜いた冷却水を戻せばOKです。
こうして装着した効果ですが、確かにスロットル断面が拡大すれば吸気は良くなります。水洗トイレと同じ理屈です。
ハイリフトロッカーにすると、元々カムのリフト量に対して1.3倍だったものを1.5倍にしてバルブを燃焼室方向に開き(下げる)ます。
但し、バルブのリフト量が増しても開く時間はカムが同じだから変わりません。
ピュッと下がるので、その差は分かり難いです。
イメージとしては、満員の地下鉄が駅に着いて、開くドアが左右にもうちょい開く様なもので、停車時間は同じだから駆け込み乗車出来たとしても微々たるものです。
という事で、ハイリフトロッカーは、ローラーロッカーとは別ですよ、ハイリフト≠カム交換です。同等の効果と謳う方もいますが、そんなカムは無いと思います。
こういう誤った効果が広く定着したのは、そう信じたい人が多い事と、単独使用はほとんど無く、あれこれやってハイリフトロッカーも、というケースが多いからです。
じゃあいいじゃない、程度の差は有れ効果が有るなら、と思うかも知れませんが、そうでもないのがチューニングなんです。
続く