今日はDHRの第3サティアン(笑)をご紹介します。
この見た目にも立派な施設は各種の3Dプリンターや画像撮影用のスキャナーが壁に沿って設置されています。
プリンターに関しては造形物のサイズがどんどん大きなものに対応できるようになっていますが、バレーボール大のサイズのものをプリントできる機器は当初2000万円しました。ABS樹脂でプリントされたものは実用に足る強度も出せるようになり、単に見本作成の域をとっくに超えています。
この立派な施設は県の施設で、基本的にすべての機器を使うことが出来ます。
設計に必要なソフトも揃っているので、画面をオペレーターの方と見ながらこの部分をこうするああすると相談?というか、私の方からのリクエストに沿ってデーター修正していくわけです。
ソフトは非常に高価なため、DHRのPCでは見るだけで、修正や変更はここで行われています。
今進めているダウンパイプの設計に関しても、純正のエキマニ、これまで販売してきたダウンパイプ、そしてインテークマニフォールのシリンダーヘッドに接続される部分などが3Dデーター化されています。
ダウンパイプに関しては、従来のパイプを手曲げして作ったものから治具を設定して、組んでは溶接するような方法ではなくて、4分割された部品を隙間なく点つけすれば形になるように設計を進めています。
エキマニは左右から不等長で1-4番が集合し、2-3番はポートが同じなので単なる1本のパイプです。
1-4番が長さも異なり集合部分も異なるカーブを描いて排気が合流する為、従来のような単なる二本のパイプが並列に下がって触媒に向けて曲がって、そこで合流すいるという”単純な”構造を徹底的に見直ししています。
太ければいい、短ければいい、のような理屈は2023年には無用の長物です。
出来れば装着されたミニを運転すればすぐにわかる性能の向上を狙っていますが、単純に何馬力アップ的な、回し切ったところでのパワーアップでは、一般的なミニのオーナーの運転だと試すことが出来ません。
それと、最大限の効果を出すためには、CCVS,VTE,SIFの装着を前提に設計しています。
BTDだけ、SIFだけで効果のつまみ食いは出来ないのが弊社の考えぬいた段階的なインジェクションチューニングメニューです。
高価な部品なら無理を強いることになりますが、チューニングやパワーアップを謳ういろいろな部品に比べてずっと安価な設定になっているので、我々の方針に沿えない使い方であれば効果も保証できません。
しかし最低でもシャーシダイナモでテストした結果を以て製品評価したいと思います。
近日発売予定のDHR Racing Wiper Linkage set もプリンターで作ったものをお見せしますね。
それらの作業はすべて写真の立派な施設の中で行われています。