ACコンプレッサーのベアリング交換に関する最終回です。
クラッチハブを外してベルトプーリーを外します。
クリップでベアリングが留められています。運が良ければベルトプーリーは手でこじるだけで外れてくれます。
多くの場合は手で外れません。そうなると外周にプーラーを掛けるか、マイナスドライバー等で周囲をこじります。
画像で分かるように、ベルトプーリーは中央ベアリング圧入部分と外周を繋ぐ部分は肉抜きされています
ですから、プーラーを使ってもベルトプーリー外周がゆがむ事があります。
ベアリングは圧入され、抜け防止に周囲をプレスされている為、膨れ上がった部分をそのままにベアリングを取り出すと、プーリーが割れたりクラックが入ります。ですから、内部の出っ張りを旋盤ではつって後にプレスでベアリングを抜きます。
新しいベアリングを圧入したらポンチやタガネで叩いて抜け防止を行います。
仕上げにもう一度、チャックなどでベアリングを咥えて外周の振れを確かめます。
おそらく高い確率で外周が0.3mmくらいまで振れてるはずです。プレスを使って0.1mm以内に修正しないとベルト鳴きが起こります。
修正されたプーリーを本体に戻して、クリップを入れてクラッチハブを取りつけます。
クラッチハブの内部にはクリアランス調整用のシムが入っています。0.3~0.5mmが規定クリアランスです。
中央ボルトを15Nで締めて完成です。