曽根です。
滋賀県のSGM様からオートマが不調なので安心オートマにしてください・・・
とご依頼いただきました。
SGMがご加入の任意保険は無料レッカーが500㎞までOKでしたので
滋賀県から保険レッカーで到着です。。。
任意保険の無料ロードサービス・・使えますねぇ。。♪
最終モデルの2000年式 クーパー
ボンネットラインとルーフデザインが個性的ですが
他はほぼノーマルです。
滋賀県からノンストップで走ってきてくれたJAF隊員さんご苦労様でした。
任意保険のロードサービスとJAFの連携プレーです。。。
ウッドパネルのヒビも少なくきれいな内装です。。
純正のカセットステレオ!! ROVERのロゴが貴重ですよね。
記録簿を拝見したら・・実走行の42725㎞ でした。
走行距離は少ないMINIは乗ってない時間が長いことが多く、久しぶりに乗る時の暖機運転がオートマの寿命に大きく影響します。
そしてある程度の距離を1度に走って油温は適温まで上げることも大事ですね。
新車からそのまま使用されてるパーツが多そうです。
オイルは交換したばかり? きれいで量もOK
ガソリン臭も少ないです。。
あら・・冷却水が見えません。
500㏄入りました。。
新車時からそのままのラジエターやホース、クーリングファンなどエンジン脱着時に交換をお勧めします。
エンジン掛けるとベルトは鳴きっぱなしでした。
ブレーキフルードは変色もなく量もOK。
ヒータージョイントパイプは純正の樹脂製のままでした。
経年劣化で脆くなっているので突然破裂することがあり危険なので対策のステンレスパイプに交換したいですね。
ミニモニでECU点検します
バキュームセンサーにフォルト
点火信号を出すクランク角センサーにもフォルトがありました。
過去の整備でフォルトリセットせずに残っている可能性もあるので
一旦フォルトは消しておきます。
再発するようでしたら精査が必要です。
すべてのフォルトが消えました。
マルチ画面
●アイドリング回転 ●アイドル認識OK ●燃調補正OK
●スロットルポジション電圧(基準値内) ●ステップ値(基準値内)
先ほどフォルトのバキュームセンサーも正常値を出しています。
水温センサー
このセンサー交換しにくい場所にありますがエンジン脱着時ですと工賃なしで交換できるので今回お勧め。
吸気温31℃
電圧は低いです。。 通常エンジンがかかっている状態ですと13.5V以上あります。
ファンベルトが滑ってて発電が足りない可能性はあります。
最後の完成チェックで再確認しましょう。
O2センサー稼働中。。
燃調はほぼプログラム通りでほとんど補正してません。。
エンジンは音も悪くないし、ECUデータからも特に問題点はなさそうです。。
では・・試運転でオートマの具合をチェック
ギヤを入れてもすぐに繋がりません・・
タイムラグと言うよりいつまでも待っても繋がりません。
少し回転を上げるとガツンと繋がりました。
油圧が上がってない症状です。内部で大量の油圧漏れがあるのかもしれません。
2速、3速とシフトアップしますが、やや滑りを感じます。
リバースも滑ってます。。
後ほどオートマ油圧とドレンボルトの鉄粉を点検します。
サスペンションは硬くてピョンピョン跳ねます。。
おそらく硬くなったラバコンとショックアブソーバーが抜けてるのだと思います。
これでは快適に走れませんね。。
リフトアップして・・
下回りの点検します。
右前足まわり。。
ハブベアリング、ボールジョイントなどのガタは無くメンテナンスはされてるようです。
テンションブッシュも交換されてますね。
ドライブシャフトブーツのヒビは深く
今回エンジン脱着でシャフトを抜くのでブーツ交換お勧めです。
ペチャンコになったラバコンで車高が下がった分、ハイローキットを伸ばして車高を上げて調整してます。
先ほどの硬い乗り心地はペチャンコラバコンが原因ですね。。。
新しいラバコンに交換すれば新車の乗り心地に戻れますよ。。
左足まわり・・
こちらもハブ、ボールジョイントには良好。。
右と同じくドライブシャフトブーツに深いヒビです。
左のタイロッドを上下に揺するとカタカタ音と大きく振動します。。
走行中に左側からコトコトと振動を感じたのはこれが原因ですね。。。
ナイロンベアリングとタイロッド交換で直ります。
オートマのオイル漏れはどうかな・・・
ドレンボルトがある右側はかなりオイリーです。。
こちらはコンバーターシールからの漏れが原因と思われます。
現在、交換用のコンバーターシールは中国製しか供給がありませんでしたが、
今年キャメルオートで国産メーカーで型から起こして高品質のフッソゴムでオリジナルシールを作りました。。
コンバーターシールだけ交換する場合もエンジンを降ろす必要があるのでどうしても高品質のコンバーターシールを欲しいと思っていました。。
ミッション番号と・・
デフケース番号は同一でした。。
過去にオートマの修理歴はなさそうです・・。
ミッションの前から上を除くとオイルフィルターが見えるのですが・・
フィルターケースから漏れてました。。
ここからの漏れはオートマMINIのオイル漏れ原因ナンバーワンなところ。。
オートマMINIのオイル漏れ根絶パーツとして開発した
キャメルの『漏れないフィルターケース』をお勧めします。
オートマを後ろから見たところ。
左のインナージョイントの裏からの大量のオイル漏れはキックダウンS/Wが原因。
ここも漏れ対策されたアルミ製のパーツを使用します。
右のインナージョイントはオイリーです。。
排気管を見ると・・
触媒の向きが変でした。 取付方向が逆です。
左後輪の内側にある燃料フィルター
しばらく交換されてないように見えます・・。
荷重の軽いリヤのラバコンも小さく硬くなってます。。。
20年頑張ったんでそろそろ引退させてあげてください。
タイヤが簡単に持ち上がってしまいます。。。
ショックアブソーバーが完全に抜けてしまってます。
走行して突き上げが強いのはこれが原因。。
では・・オートマに掛かってる油圧とドレンボルトの鉄粉をチェックします。
暖機運転してオイルフィルターケースの表面温が約50℃まで上昇しました
フィルターヘッドから油圧を取り出しフロントガラスにメーターを取付けます。
そして、油圧測定・・
ニュートラル 2.5㎏しかありません。
普通は6~7㎏なので 2.5㎏は異常値です。
そしてDレンジに入れてもギヤはなかなか繋がらず・・・・
回転を上げて少し油圧が上がったところでやっとつながりました。
これも異常に低い油圧。。。 通常6~7㎏のところ3㎏未満です。
そしてリバース。。 2.5㎏まで届きません・・
本来は11~12㎏あるところですから明らかな異常値です。
オイルポンプからの油圧が低いのか、オイルラインで大量にオイル漏れしてるところがあるのか・・
分解点検しないとわかりません。
梶川君にドレンボルトに付く鉄粉をチェックしてもらいます。
同じドレンボルトを用意してサッと入れ替える作戦です。。。
全く鉄粉が付いてません。。。
こんなにきれいなドレンボルトは見たことがないくらい・・・
ギヤの滑りからは大量の鉄粉が付いてると予想してたのビックリ
油圧が低すぎて鉄粉が出るほどドラムを締め付けることができない・・・のか。
ドラムは再使用できるかもしれません。。期待しましょう。
つづく
キャメルはブログランキング参加しています
Follow @CAMEL_MINI
ツイッターからブログ記事の更新など分かりやすいですよ♪
キャメルオート オンラインショップ
PECSや売れ筋パーツ販売してます
ローバーミニ専門店 キャメルオート
http://camel-auto.co.jp/ TEL.0120-810-002