「そろそろオイル交換を… いつ来ましょうか?」とオーナー様ご来店。
フラッとお越しいただいてもその場で対応出来なかったりするという(^_^;)当店を知るお客様ならでは?!の様子窺いでしたが、その時に
「最近マフラーから白煙が出るんです」との近況報告。

走行距離などからして、恐らく『オイル下がり』でしょう。
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「お預かりさせていただいて診させて下さい」
ということで、お預かりさせていただきました。

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リークダウンテスト。
写真はNo.1シリンダーですが、吸気バルブの密着不良です。
スロットルバルブへの吹き返し具合はなかなかのものでした(^_^;)
他のシリンダーは数値的にはギリギリ許容範囲内でしたが、ほぼ均等にタペットカバーへの吹き返し…バルブガイドのガタ/バルブ密着不良/バルブシールの油密不良…でしょう。
リークダウンテストの結果によっては、車載状態でバルブシールの交換で対応しても良い場合もありますが…
今回はシリンダーヘッドを降ろして分解します。
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走行距離13万kmオーバー、恐らく初めてのご開帳。
積年の堆積物がみっちりと。オイルの消費もしっかりされていたようですねw
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ザッと燃焼室廻りの汚れを落として点検します。
バルブシートやバルブフェイスに致命的なダメージはなさそうで何より。
バルブステムはそれなりですが、バルブガイドとの間にはガタがありますので
 ①バルブガイド交換
 ②バルブリフェイス
 ③バルブシートカット
 ④バルブシール交換
です。
①~③までは内燃機屋さんでの作業になります。
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もちろん、こちらもお掃除&チェック。
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内燃機屋さんでの作業を終えたシリンダーヘッド。
シートカットで「攻めたがる」内燃機屋さんも多いようですがwタウンユースであれレースユースであれ、長期的に見れば基本はこれぐらいが妥当ではないか…とカタオカは思います。
材質の異なるシートリングやバルブに交換するとなると、もちろん話は別ですが。
あと、バルブシールも国産車用を流用をしたりミニ用にも数種あったりと、ショップさんによって使う物や考え方もいろいろだったりしますね。当店でも使える物はほぼひと通り使ってきたつもりですが、今は写真のような物に落ち着いています(今回はコチラを使いました)。
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そんなこんなで、組立&リペイントして
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シリンダーヘッド搭載準備。
ヘッドガスケットは状態や使用条件などで使い分けていますが、今回はコチラのガスケットを使いました。
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シリンダーヘッドを載せて各部組立&調整。
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最近は精度/信頼性の高い電気仕掛けのトルクレンチを使うショップさんも多いようですが
カタオカはエンジン組立などにはこんな骨董品wを今も愛用しています。
…トルクメーターやビーム型トルクレンチも、精度は決して悪くないんですよ(^_^;)
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酷いオイル漏れなどがあったわけではありませんが、変形や劣化が見受けられたのでロッカーカバーブッシュロッカーカバーガスケットは交換しておきました。
冷却水を充填しオイル交換も済ませて、エンジンを始動。不具合がないことを確認してから
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クーラーガスを充填。
ヘッドOHのついでにガスラインのクリーニングが出来て一石二鳥?!
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元々“冷え”が悪かったわけではないですがw
しっかり冷えてますね~♪
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内燃機屋さんが予想に反してw忙しかったようで、少しお時間をいただいてしまいましたが…
作業完了です。
少しは燃費も良くなっているんじゃないかと(^^)

ありがとうございましたm(_ _)m


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投稿者: 片岡屋

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