3時間ほどで平成が終わります。
人は年号の名称ばかり話題にしますが、そうじゃなくて、この30年の間にかなりの環境変化が起きたことを考えて欲しいのに。
平成に入って自動車免許を取得した人のほとんどがAT限定免許だと思います。
このAT免許が始まったのは平成3年。まさに平成は自動車運転ドライバーの運転技量がATによって大きく低下した時代です。後のハイブリット化もAT無しには成り立たないでしょ?
つまり運転音痴を自称する人が、基本設計の恐ろしく古い50年以上経ってるAT車を選ぶんだから、壊れて当たり前、壊れていて当たり前でしょ?
ミニのATを運転して、状態が良いだの悪いだのなんて、比較する対象に対して、例えば今の国産車は足元にも及ばないから論外としても、平成ひとケタ年製造のクルマにだって大きく劣ります。たまに見るのは高齢者が運転する変速してないじゃない?みたいなかなりボロい軽自動車くらいかな。
とにかくミニのATを直してまで乗ろうという人は、ローバーが持っていたATアッセンブリーの供給がない今では、よっぽど軽症じゃないと直すべきではないでしょう。そもそも中古車を買う段階で壊れていたはずです。油圧ポンプのガスケットから漏れがあってバックしないとか、油圧系統の見た目で分かる油圧の逃げがシールやガスケットで起きてる、程度までですよね。
ATの故障内容も以前と比べれば明らかに変化しています。それだけ運転音痴な人が徹底的に壊れるまで乗り倒すからです。ミニのATは昭和~平成前期のクルマと同じ様に、10万キロ近い距離で大きな故障は諦める乗り換える、そういう判断が妥当です。
ですから、ATのOHを何だかんだで行えば100万が普通ですから、その費用が負担に感じない人だけ直して乗れば良いでしょう。ATは基本的にロッキード製ですから、主要消耗部品は現在普通に流通しているし、質も現代的に改善されています。
それだけ払う位なら、新しくマニュアル車買った方が利口だと思うし、お客様に思い入れ無しに修理は成り立ちません。
僕は1台でも多くのミニが残って走り続けて欲しいと願う反面、それは車の性能に頼るのではなく乗り手の理解があるかないか次第と思っています。それと修理代を負担できるか。
古い機械ものは直してもまた壊れます。直したのにお金払ったのに、そういう人はとにかくローバーの販売していた新品のATを探してくることです。
それでもエンジンと合体したら作動不良起こした、ATなのか作業した側なのか、どっちの責任か分からないともめる話が少なくありません。