曽根です。
NKM様 オートマ不調とのことでご来店いただきました・・・
隣県からですが高速道路は心配なので一般道を走ってこられたそうです。。。
いらっしゃいませ、始めまして。
ホワイトウォールベージュの97年式ケンジントンです。。
屋根付きの車庫で大事にされてますね。。。綺麗です。
ウッドパネルには小さなひび割れが見られますが、三和トレーディングから新品のパネルが販売されたのでリフレッシュできます・・。
走行は約89000㎞・・
ピットに入れましたが、オイルが焦げる臭いがプーン・・と。
ちょっと置いただけで大量のオイル漏れです。。。
2年前に地元でエンジン降ろして整備されてるとのことでエンジンルームが埃っぽくなく綺麗な感じです・・。
オイルはレベルゲージの先端に少し付くだけでした・・・
こんなに少ないともう既にオートマは滑り始めていると思われます。。
試乗テストするにしてもオイルは補充する必要があります。
水温も上がるとのことでしたが・・・
冷却水はかなり少ない状態でした・
ヒータージョイントパイプは純正の樹脂製のままです。
経年劣化で脆くなってるので割れる前にステンレスの対策品と交換お勧めです。
これだけの大量のオイル漏れの原因は
予想通りフィルターケースからでした
通常、前進7㎏前後、リバースで12㎏前後が掛かり続けるので
漏れ始めると今回のようにジャンジャン漏れてしまいます。。
おそらくゴムパッキンは捻じれて切れてると思いますが試運転だけの一時しのぎで増し締めしてみます。
これ以上オイルが減るとオートマが空回りして立ち往生したところですね・・・
『たどり着いて良かったぁ~』
オイルは2リットル入りました。。
冷却水も800㏄くらい入りました・・・
すべてギリギリでしたね。。
エンジンかけらるようになったのでミニモニでECUチェック・・
フォルトは3つ入ってました。
吸気温センサー フォルト
エンジンの負荷をECUに伝えるMAPセンサー フォルト
クランク角センサー フォルト
過去に整備での脱着でフォルトが入ることもあるので一旦リセットしておきます
オイル漏れも完全に止まってないこともあり水温がまだ十分上がらずアイドリングはやや高めですがマルチ画面の5個の項目はすべて基準値内でした。
フォルトが入っていたクランク角センサーも正常に作動しています
同じくフォルトだったMAP値も基準値内・・
水温はまだ暖機中で75℃。
安心オートマにするのにエンジン降ろすので水温センサーは交換します
フォルトだった吸気温センサーも作動してますね。。。
排気の酸素量を測定するO2センサーも稼働しています。
O2センサーの情報からECUが燃調補正を行っています・・正常値です。
今から下回りの点検しますがその前に安心オートマとラバコン交換済みのおと~と君に試乗していただきます。
ではどうぞ・・
いってらっしゃ~い
全然ちがいますね・・・
同じようになるようにお願いします。。。
では、一緒に下回り点検していきましょう。
下回りをご覧になる機会はあまりないでしょうからよく見てってくださいね・・
フィルターからのオイル漏れ 下から覗いてみます
とにかく大量な漏れなのでオートマ前面、下面はオイルでビッチョリ・・
タイミングカバー側も濡れてますが上から漏れてきたのかフィルターケースからの漏れが伝ってきたのかはわかりません・・
コンバーターシール側も同じように濡れてます。
コンバーターシールの漏れは少なからずあるはずです。。。
ここは国産で耐熱200℃のキャメルオリジナル・コンバーターシールを使用します
ミッションケースとデフケース番号は同一です。
ガスケット等をみても2年間にエンジン降ろした時にオートマ修理はされてないようでした。
右足回り
ハブベアリング、ボールジョイントは交換されててガタはありません。
ブーツには小さなヒビがあります。
ラバコンはペッチャンコで車高調整のハイローキットはほぼ調整限界まで伸ばされてます。
ハイローの下側のナックルジョイントブーツもひび割れてますからニューラバコンで足回りリフレッシュお勧めです
左側のドライブシャフトブーツは切れてしまっててグリスが飛び出してました
オートマを後ろ側から見たところ・・
フィルターケースから漏れたオイルはアンダーガード後ろ側まで伝って、ダウンパイプにもついてるのが見えます。
左インナージョイントの向こう側に見えるキックダウンS/Wは樹脂製でノーマルのままでした。
そのキックダウンからも漏れてます。。
ここはアルミボディの対策品を使用します。
後ろから見るとリヤマフラーまでオイルが伝って滴ってるのが見えます。
触媒にも雫になるほどのオイルが付着。。
リヤマフラーまでオイルで濡れてました。。
走るとこれらが焼けてオイルが燃える臭いがしたんでしょうね。
オイル臭かったのはこのせいね・・
リヤのラバコンもペッチャンコですが車高調整ができないノーマルのストラットコーンのままでした。
オイルと水も補充して走れるようになったのでオートマの状態をみるのに試乗テストに行ってきます。
NからDに入れるとタイムラグを伴ってガツンと入ります。
発進でガガガッっと振動とともにジャダーが出ます。
2速と4速に入る時ももジャダーです。。
3速はかなり滑ってます
リバースに入れたままブレーキを踏んでアクセルを開けてのストールテスト
1700回転くらいで留まらなければいけないのに簡単に2000回転以上吹き上がってしまいました。。
リバースも完全に滑ってます。。
ちょっとした坂道でもバックできないくらいです・・
ヒーターコアの点検。
漏れはありませんでした。
作戦会議中・・・・
安心オートマとラバコン祭りで足廻りリフレッシュ
微振動からメタルを守ってスムーズな回転になるハーモニックバランサーもチョイスです。。。
作戦決定
ケンジントン完全復活作戦だぁ~!!!
では、しばしの間この代車でご辛抱ください。。
クーラーも効かないとのことでした・・
ファンは回るけどコンプレッサーが入りませんね。
圧力スイッチを導通させても
コンプレッサーは入りませんでした
ということは・・・ガスが入ってないのが原因ではないということですね。
サーモアンプとファンレジスター交換して・・
コンプレッサー入って効くようになりました
次にオートマに掛かる油圧のチェックです。
暖機して油温がフィルターケースで約75℃・・
フィルターヘッドから油圧を取り出します。。
ニュートラルで約6.5㎏ 基準値内です・・
Dレンジで1速に入れます
約6.5㎏ 基準値には届いています。
滑ってるリバースの油圧は・・
これは明らかに低いです・・
本来なら11~12㎏くらいです。
リバースが滑ってる原因はサーボピストンシールからの油圧漏れの可能性大です。。。
次にドレンボルトに付いてる鉄粉のチェック。。
かじかわ君に別のドレンボルトとサッと入れ替えてもらいました。。。
リバースが滑ってることからギヤドラムが削られて大量の鉄粉がでてくることも予想されましたが・・・
ほとんど鉄粉はついてませんでした。。。
ギヤドラムは削られずに再使用できるのか・・・
分解してその答えを待つことにします。。
本日は、ここまで。
キャメルはブログランキング参加しています
Follow @CAMEL_MINI
ツイッターからブログ記事の更新など分かりやすいですよ♪
キャメルオート オンラインショップ
PECSや売れ筋パーツ販売してます
ローバーミニ専門店 キャメルオート
http://camel-auto.co.jp/ TEL.0120-810-002