文・写真:たしろ(G)もとはる
取材協力:タイヤセレクトあおもり、オーバーズ・アンダーコンストラクション
キッチン・アンド・ミニ・ファーム、ミニセンター・オタザワ
融雪剤の散布された道路を走るとミニが錆びる
今回のコースは、ある程度標高の高いところとはいえ、激しくアップダウンするようなところではないから一列縦隊で並んで走りきったけれど、坂道の通行、とくに上り坂は気を付けることが多い。参考までに鹿内さんにレクチャをしてもらった。
「斜度のある坂道の途中で万が一止まってしまうと、そこからの再発進は、ほぼ不可能。
だから、怪しいなと思う坂道は前にいるクルマが完全に登り切るまで坂道には進入しないで、上りの手前で待機するべきなんだ。そのまま登りきれれば、連なっていたってまったく問題はないけど、仮に誰か一台でも止まってしまったら最悪だからね」
都会で降雪があって、交通が麻痺するのは“冬タイヤを履いてない„クルマが“雪道の注意„を知らずに走ってしまうことだと力説していた。もちろん、低ミュー路でのお約束の“三急回避„も覚えておきたいものである。
昼食休憩を挟み、もうゲップが出るほどに雪道を堪能した一行は山道を下り、宿泊予定の『まきば温泉』に向かう。街まで来ると、もうすっかり雪はなくなって、白銀の世界は想い出のなかである。締めくくりは、ガソリンスタンドに寄ってスティーム洗浄だ。融雪剤を散布する道路ではクルマの下回りに塩分が付着して、それが錆の原因になる。雪が付着したと思われるところは、全て念入りに洗い流すべし。昨今は関東近郊でも路面凍結防止のために鬼のように融雪剤を撒くから、覚えておきたいものだ。
まきば温泉に到着して高野さんは仕事の都合で宿泊せずに離脱。一日ご一緒いただき、どうもありがとう。残りのメンバーは温泉に入って、名物の馬肉料理に舌鼓を打って、スノー・ジャーニーは幕引きである。高野くん、鹿内さん、どうもありがとう。
三日目、次なる目的地は宮城県の景勝地、松島である。ゴー・アラウンド〜、と銘打ったツーリングゆえ、一目散に帰るのももったいない。観光やどこかのショップに表敬訪問しようじゃないかと中井さんには提案しておいた。そうして決めたルートが松島、そして岩沼市に店舗を構える『オーバーズ・アンダーコンストラクション』。おぉ、良いじゃない。編集子も賛成である。
思いのほか移動距離が長くて時間がかかり、松島に着いたときにはすっかり陽が傾いて観光船は最終便だ。表敬訪問は翌日……。
コロナ禍の影響もあってオーバーズの今野さんとは久しぶりにあった気がする。もちろん中井さんも相当に時間を経ての対面だろう。元気で忙しそうな様子に安心してお茶していたら
「近所に日本の三大稲荷といわれている竹駒神社があるからお参りしましょうよ、せっかくだから」と今野さんが言う。というわけで、ミニ乗って詣でることにした。さすがに三大稲荷と言うだけあってご立派。ゴー・アラウンドの大団円にはぴったりである。昨今、生活習慣病に悩む編集子は、多少お作法違反だとしても、お賽銭を奮発してしっかり自身のためにご祈願である。同行の両名が何をお祈りしたかは分からないけれども、ウィンタードライブ大成功ということで、感謝の意もお伝えしておいた。
仙台周辺もオイシイものがたくさんあるからなぁ、今度はゆっくりと遊びに来るべきだな。歩とまず今回の訪問は1月年頭ということもあって、迷わずお稲荷さんに初詣である。ミニと鳥居のショット、好きだなぁ。
さ、また来年もゴー・アラウンド・東北・ウィンタードライブのプランを考えよう。編集子、みなさんのお招きは断りませんので、ご一報をお待ちしておりまする……
【全4回】ミニで青森まで冬ドライブ の一覧はこちら
田代(G)基晴
10月号より本誌編集長:ミニより1歳年下の1960年生まれ。ミニ・フリーク誌のスタートからどっぷりミニ漬けの人生。現在はフリーランスの写真家、編集者として活動。趣味の伝道師を目指し、日々精進している…