文・写真:たしろ(G)もとはる
取材協力:タイヤセレクトあおもり、オーバーズ・アンダーコンストラクション
キッチン・アンド・ミニ・ファーム、ミニセンター・オタザワ
いよいよゴー・アラウンド・青森、出発
そんなパタパタとした年末年始を過ぎて、いよいよゴー・アラウンド・青森、出発である。横浜市に住む中井さんを早朝にピックアップして一路、青森! 長丁場なので、交代でステアリングを握って東北道をひた走り、である。佐野を過ぎたあたりで夜が明けて、ようやく撮影開始だ。と、しばらくすると道路状況の案内板に降雪情報が出始めた。なんと、福島で雪模様。事前に天気予報はチェックしていたものの、そこそこ降っているみたいだ。いよいよウィンタードライブの醍醐味が訪れてきた、ワクワクである。
初スノードライブはちょっとだけ。驚いたことに、途中の岩手はまったくのドライ。わずかに雪の痕跡はあるものの、ここが一月の東北か? というほどだ。が、青森に近づいて高速道路が分岐する安比辺りに到達すると様相が一変。瞬く間に豪雪地帯の雰囲気である。高速道路は時速50kmの制限だ。高速道路上なので除雪はできているから、ひとまずクルマはそのままの状態で制限速度(チョイプラスくらい…)で巡航である。降雪だからといって、それほど難儀なことはない。すると、地元のクルマは、まぁそこそこの速度で横を走り抜けていくので、それには少々呆れ気味である、“交通ルールは守らんとね〜„だ。
で、青森を目前にしたところで、ワイパーに雪が凍り付いて視界不良に陥ってしまった。雪が降り始めたところで、ワイパーを換え、タイヤの空気圧を調整しておけば良かった……、反省である。中井さんには怖い思いをさせてしまった。
高速道路を降りて市内を走る。幹線道路は除雪がしっかりとできていて、車間距離と三つの“急„つまり急ブレーキ、急ハンドル、急加速に気を付ければ大丈夫。幹線から離れると積雪があるので、走行ラインに気を付けてゆっくり、である。読者諸兄姉、雪道が心配なヒトもいらっしゃるだろうが、準備さえできていればミニはまったく問題なく走ることができる。なんたってミニはかつてラリー・モンテカルロを制したクルマだ。ウィンタードライブ、恐るることなかれ、である。
初日、青森到着を告げると、夕飯を一緒に、とお呼ばれ。これにて第一日目、終了である。
二日目、スノージャーニー当日である。指定の時刻に『タイヤセレクトあおもり』に集合。今回のドライブに参加してくれる高野さんと横山くんとも合流である。
まずは、出発前にルート確認。合計三台のミニで十和田八幡平国立公園の北側を走るプランだ。途中で昼食をとり、五戸のまきば温泉に向かう。なかなかのドライブ日和だと言う。聞けば、青森の一月の晴天率は3%程度ということで、青空を拝めるのはよほど行ないを良くしなければならん、とのこと。“今日はいったいどうなのだろう……„と写真を撮る編集子としては気になる。少なくとも、集合時点では曇天。晴天ではない……
暖機しながら空気圧をチェックしていざ出陣である。スタッドレスタイヤの効果を引き出すために指定よりもちょっと低め。三台は連なるようにしてルートを走った。
スノードライブの極意は事前の準備 “備えよ常に…”は身を守る鉄則!
写真を見れば、おおよそ想像はつくだろうけれど、雪道を走るのに準備したいアイテムたちだ。
右はスノーチェーン、中央がスノーラダー、深い雪でタイヤがスリップしたらコイツを差し込む。
1枚目は樹脂製の敷物。靴に付いた雪の水分がカーペットに染みこむと、曇りの原因になるから、まず濡らさないことが必須。中央は自動車から降りて作業することもあるから、雨具や防寒着は絶対に積んでおくこと。
冬場は実はバッテリ負荷が大きい。リチウムのスターターバッテリは有益だ。雪用のワイパーはパンタ部分に雪が入り込まないようになっている。視界確保は重要案件である。雪掻きブレードは編集子のスペシャル。ミニ用に全長を半分くらいに縮めて、携行性をアップしてある
次回の更新は3/20(月)!
【全4回】ミニで青森まで冬ドライブ の一覧はこちら
田代(G)基晴
10月号より本誌編集長:ミニより1歳年下の1960年生まれ。ミニ・フリーク誌のスタートからどっぷりミニ漬けの人生。現在はフリーランスの写真家、編集者として活動。趣味の伝道師を目指し、日々精進している…