今年も残すところあと二日。
今日のブログが年内最後です。
今年も多くのお客様に弊社製品ご愛顧いただきありがとうございました。
2022年も引き続きご指名いただけますようお願いいたします。
さて今日の話題は”ミニのブッシュ”です。
今ではほとんど話題に上がらない商品です。
かつてはテフロンで固いものを作っては強化品だと結構な値段で国内でも作って売ってという例がありました。
そもそもそうやって作ろうという動機になったのは純正同等品が裂けたり割れたりした為なんですが
そういう事が起きる原因もちゃんとありまして、一つは新車で売られていたのでそんな個所が早々と痛むと思う人が少なかったこと、もう一つはミニの多くが中古平行だったため、当時それなりに高価で、購入後のメンテにまでそうそう手が回らなかったことも原因の一つでした。
どうしてブッシュの話題になったかと言うと、画像のようにブッシュは結構傷んだまま使われています。
赤い方が内側です。青が外側。元は同じブッシュが見事に潰れています。
外側が潰れるのは、装着の際にほとんどの場合テンションロッドがロアアームを引っ張って位置だしするのが原因で
ロッドが引っ張られて潰れただけではありません。構造上の欠陥とも言えます。理想は内外のブッシュが互いに潰れたり元に戻ったりを繰り返して同等の変形を繰り返すことが良いんですが、実際は内側だけブッシュの仕事をしてます。
この赤い矢印のブッシュが硬質だと、前後方向のサスペンションの荷重がブッシュで受け止めきれず、どこかに逃げます。
その一つのトラブルがサブフレームのクラックとなる場合が少なくありません。
ブッシュだけでなくマウント類も固ければ同じように取り付け部分にクラックを生じさせるわけで、
ブッシュやマウントはスパンの短い消耗品と考えて交換するのが半世紀前に作られた車に対する正しい接し方と考え直してください。
テフロンでも形状や硬度をよく考えて作られたものは長期間の使用が可能ですが、多くは固くやがて割れてしまうものが多いのが事実です。
では皆さま良いお年をお迎えくださいませ。