木枠のオーナーって、えらく濃いんだよなぁ……
毎回、Club 330 Meetingの会場はこんな感じ。海に向かってヘリンボーン整列、一日まったりと過ごす。お互いのクルマを鑑賞したり、観察して質問したり、賞賛したり……と。長浜に場所を移して4年目。このところは天気も良く、ロングホイールベース・オーナーにしてみれば、もはや定番ミーティングなのである。今年は、このご時世にあって過去最高の68台が集結、凄いもんだ。
最新号の特集タイトルは “気になるアイテム『どうなのよ?』スペシャル” だ。ストレートな名付けを嫌うがゆえ、訳が分からんとの批判を受けることもあるのだが、タイトルなんぞは興味を引くことが最大の使命と心得ているがゆえ、二回に一回は弩級変化球を投げたくなる。まぁ、簡単にいってしまえば、アイテム寄りの切り口でオモシロそうなネタを引っ張ってきて、読者諸兄姉のミニ・ライフを昂ぶらせようじゃないか、という12月の年末商戦に向けた作戦だ。
その中にひとつ『レアパーツ』をテーマにしたコンテンツを作った。ミニの楽しみとして稀少な当時もの部品は外すことができないものだと思っているし、そんな傾向は今後強くなることはあっても、絶対に衰退したりはしないはずだ。で、どんな記事作りをしようかな、と散々悩んでいたときに『Club 330 Meeting』に行ったわけだ。そこで、閃いてしまったんだな。キーワードは “DESMO” にしようと……
ま、あとは特集を見てもらうとして、標題のとおりにロングホイールベースのオーナーってのは、これまた濃いのである。カントリーマンやトラベラーを考えたら、エステートモデルの大半が初期製品だからということもあるのだろうけれど、とくにウッドトリムの付いたミニとオーナーは、まるでタイムスリップでもしてしまったんじゃないか、という風情が全開なのである。そうして、ミニフラッグの香川氏とインタンクのカントリーマンオーナー、長谷部氏を一本釣り状態で、強力取材要請となったわけだ。
それでもって、特集の冒頭で前述の長谷部氏に加えること3名、神奈川の村井氏と、愛知の西川氏と、岐阜の杉山氏を引き合いに出して“四天王”などといってしまった。まぁ、彼らをそう呼ぶことについては誰も異を唱えることはないだろうけれども、事後承諾になってしまったのはご容赦。それでも、この4人が恐るべし “レアもの愛好家” だと最初にいったのは香川氏なんだけれどね……。ともあれ、お互いにリスペクトする様子は微笑ましく、羨ましい。Club 330 Meetingの会場にはそんな空気に溢れているのだ。会場に並べるのはロングホイールベースのミニオンリーだが、見学はできるし、熱海がほど近く、会場は年中フリーマーケットをやっているようなところだから、のぞきに来たら良いと思う。いろんな意味で、多くのミニ乗りは安心すると思う……。
田代(G)基晴
10月号より本誌編集長:ミニより1歳年下の1960年生まれ。ミニ・フリーク誌のスタートからどっぷりミニ漬けの人生。現在はフリーランスの写真家、編集者として活動。趣味の伝道師を目指し、日々精進している…