1991年3月のバブル崩壊以降、それまでのパイクカー人気を引き継ぐような形で、レトロ調のデザインを取り入れた軽自動車のブームが勃興する。
パイクカーシリーズは日産の手によるものだが、このレトロブームを切り開いたのはまちがいなくスバルだ。長崎のハウステンボス向けに製作されたサンバーディアスクラシックを始めとし、そのコンセプトを採用したヴィヴィオビストロがヒット。それを見た他メーカーも追随し、多くのモデルが登場した。
いずれのモデルも「丸目」ヘッドライトを採用しており、見た目にもかわいいというのが共通点。
そんなレトロブームを駆け抜けたクルマたちをご紹介。
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※本稿は2020年1月のものです
文:ベストカー編集部/車両解説:永田恵一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年2月10日号
■スバル サンバーディアスクラシック(1993年)
もともとは長崎県のハウステンボス内で使うクルマとして作られ、東京モーターショーへ出展したところ好評だったため、市販化された元祖近代レトロカー。
■スバル ヴィヴィオビストロ(1995年)
1995年の東京モーターショー出展直後に市販化。英国のバンデンプラプリンセスを思わせるグリルに加え、木目パネルなども装備。
■ダイハツ ミラクラシック(1997年)
4代目ミラに設定されたレトロカー。外観のみならずウッドステアリングにスエード調シート表皮など、温かみのある内装を特徴とした。
■スズキ セルボC(1995年)
織田裕二のCMのイメージが強い、「モード」のサブネームを持つ4代目セルボに加わった軽レトロ。シートは革製だった。
■三菱 パジェロJr.フライングパグ(1997年)
パジェロミニを拡大したパジェロJr.のレトロカー。1000台限定だったこともあり、一見してパジェロJr.とわからないほど手が加えられていた。
■トヨタ トヨタ・クラシック(1996年)
トヨタの市販車生産60周年を記念したモデルで、トヨタ初の市販車となったトヨダAA型を忠実に再現。ベースは当時のハイラックス。
■三菱 ミニカタウンビー(1997年)
7代目ミニカに追加。メッキグリルや木目パネルでレトロ化され、出目金ヘッドライトが目立つタウンビーII(写真)もあった。
【番外コラム】なんでもレトロ顔にすればいいワケでもなし
丸目にすれば、たいてい「かわいい~♡」となるのだが、上手くいかなった例がある。それが写真のインプレッサ カサブランカ。1998年に5000台限定で発売された。
なかなかのミスマッチぶりで迫力すら漂うが、なぜか翌1999年にカタログモデルに昇格した。
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