曽根です。
今回、愛知県から安心オートマをご依頼いただいたYMM様です。。。
ギヤ抜けとリバースが滑って異音が出るんで、最近はしばらく乗らずに手放すことも考えたけど・・・・
やっぱり乗りたい・・・・と、安心オートマで復活させることに決めました。
直ったら、素敵な奥様と一緒に東京からのドライブを楽しむ予定だそうです。。。
快調に走ってた頃のMINIのとお二人の素敵な写真を送っていただきました。
たぶん、安心オートマになってのお帰りもこんな感じですね。。。
愛知県から安心オートマらくらく便 でキャメルまでの手配させていただきました
9月13日引き取りで 本日到着いたしました。。。
長旅お疲れさまでした。。。
前後ともにMK-1仕様ですね。。。
内装は擦れも少なくまだ元気で綺麗です。。
一周回ったところでしょうか。。。
助手席のシートが沈んでます・・・
裏のゴムが切れちゃってました。。 交換すれば直ります。
もう一つのご依頼事項。。。 燃料計の針がすぐにEになっちゃう。。
ガソリンタンクを覗くと、まだ半分近く入ってました。。。
後ほどセンダユニットの点検しますね。
オイルはアッパーレベルまであります。
冷却水のメンテナンスは良さそう。。。
安心オートマではエンジンを降ろしてからコアプラグを外した状態で高圧洗浄します。
エンジン降ろす前に、スリーチェックしておきます。
セルモーターが重く グッグッグ、やっと・・・・・ブルルン・・かかりました
始動しにくいことがある・・とのことですが、このことでしょうか。
ミニモニでECUチェックします
フォルトが4連発で入ってました。。。
まずは水温センサー。
吸気温センサー
バキュームのMAPセンサー
クランク角センサー
一旦消しておきます。
エンジン降ろすまでに再発したら交換もアリです。。
アイドル回転 アイドル認識 燃調補正
スロットル電圧 ステップ値
以上マルチ画面はOK
バキュームの数値は高めです。。
水温
吸気温も作動してますね。
電圧はちょっと低いですねぇ
セルモーターの回りが悪いのは発電が弱くてバッテリーへの充電が足りない可能性あります。
燃調はギリギリ。。。
おそらくMAP値が高めだったので、それで濃い燃料が出てるのでしょうか。。
それをO2センサーが 濃すぎるぞぉ~ と指令を出してアイドリングでの燃調を薄くしているようです。
最後の組付けでバキュームホースを交換してから納車までに再チェックします。
アーシングで電圧が上がるか簡易チェックしてみます
バッテリーのマイナス端子とエンジンをケーブルでつないでみます。
13.2Vまで上がりましたが まだ低いですね。。。
オルタネーター交換をお奨めします。
さて、オートマのチェックです。
前進側
1速に入れると タイムラグは長いです。。2秒くらいでコトンと入る感じ
2,3速それぞれホールドでのストールテストはOK。
後退 リバースもタイムラグはありますね。
そして コツンとギヤが入った感触がないままゆっくりバックを始める感じ
リバースに入れてブレーキを踏んだ状態で軽くアクセルを煽ると・・ストールテストはNG・・・
本来は1700回転で止まってなくてはいけませんが、滑ってるので回転が上がってしまいました。。
明日、スリーチェックと オートマ油圧測定してから エンジン降ろす準備します。
9月21日追記
白い壁の前だと排気ガスが黒いのが良くわかりました。
燃調が濃いです。 バキューム値のMAPが高かったのが原因かと思われます。
走行テストします
前進は走りだしてしまえば一見普通です。。
乗り味は固めで 跳ねます。。 突き上げも強いです。。
3速から4速にアップする時に一回抜けるように吹き上がってからはいる仕草があります。
これはサーボピストンではなくOリングの硬化か切れによるものと思われます。
水廻りのスリーチェックします。
ヒーターコアの漏れは大丈夫ですね。
現在ラジエターに漏れはないようですが新車からのままですね。
できればエンジン脱着の機会に交換をお奨めします。
ラジエターファンは長年回転し続けて反り返ってきてます。
しばらくラジエターの脱着はされてないことがわかります。
サーモスタットは交換されてましたね。
密閉は良好です。
88℃のサーモスタットが全開になって水温センサーとラジエターの温度が近くなってます。
ただ、新しい水温センサーだとラジエターより5℃位高くでることが多く
この水温センサーはやや高温側がボケ始めているかもしれません。
エンジン脱着でインマニも分解するので水温センサーは交換しましょう。。
ラジエターには勢いよく流れこんできてるので
サーモスタットは開弁量は良好です
更に温度上昇させます。
電動ファンの作動はOKでした。
スリーチェックは数値的にはすべて合格ですが
ラジエターと水温センサーの交換がお奨めです。
エンジンが温まっているところでオートマに掛かる油圧チェックします。
フロントグリルを外したのでラジエターとサブフレームの間のステーが見えてます。
赤丸で囲んだステーはヒビが入りやすいので強化品がございます。
脱着の際にそちらの強化品をお奨めしてます。
さて、本題の油圧チェックです。。
オートマのフィルターヘッドから油圧を取り出します。
オートマMINIは マニュアル車と違い、オイルポンプで組み上げたオイルの全量がこのフィルターを通ります。
前進、後退時に掛かってる油圧を室内から見れるようにフロントガラスに取り付けました。
チェックしてる様子をビデオでご報告します。
前進時にゴツンとギヤが入る時に油圧が上がってるのがわかります。
前進の油圧は規定値内でしたが、リバースは6㎏ほどしかなく 正常なオートマが11~12㎏なので半分くらいしかかかってないことがわかりました。
オートマ内部でかなり大きな油圧漏れがあることがわかります。。
次はドレンボルトに付着してる鉄粉をチェックします。
ドレンを抜いてオイルが全部抜けちゃわないようにもう一つのドレンボルトを用意しておきます。
鉄粉は少な目ですが、液体パッキンのようなカスがまとわりついてます。。。
一応、磁石で確認。。 磁性体ではないです。
液体パッキンのカスのようなものを取り除きました
リバースが大きく滑ってたので大量の鉄粉が出るのでは・・・
と予想しましたが意表をついて少ないです。。。
リバースが滑ってるのはリバースのサーボピストンシールが切れて油圧がまったく足りずにブレーキバンドが締まらすドラムを止める力が掛からない・・・・という状態かも
ドラムを削ってなければドラムの再使用できるのですが、これは分解してみないと分かりません。
再使用できることを一緒に祈りましょう。。。
下廻りをチェックします
右フロントのハブベアリングには大き目のガタがありました。
右前 ブーツの切れも無く 他は大丈夫そう。
ショックアブソーバーの自由長が短いものが使われているようで
アッパーアームとリバウンドバッファーの間に隙間があります。。
アッパーアームをそれ以上下げないように支える為のものですから
これだと役目をしてません。 ノーマルの車高で良いのであればスタンダードストロークのショックアブソーバーに交換をお奨めします。
テンションロッドが曲がってますね。。
左右のテンションロッドの長さが違うと直進に影響があります。
10インチキャリパーキット装着の際にブレーキホースが捻じれてます
左前です。 ブーツの破れはありませんね。
赤丸で囲んだ ボールジョイント中くらいのガタがあります。
左のタイロッドを上下に動かすと、コトコトと振動を伴う音がします。。
中のナイロンベアリングが破損し始めてます。
これは交換が必要です。
アンダーガードの前面はかなり強くヒットした形跡があります・・・・・
アンダーガードは変形してしまってるので、ボルトを緩めて取り付けてありました。
このアンダーガードは再使用不可です。。
ミッション番号とデフ番号は同じでした。。
他の状況から見て、過去にオートマの修理はされてないと思われます。
オイル漏れは多め。 左のデフサイドシールとキックダウンから。。
右のデフサイドシールからも漏れてます。
これらは安心オートマで組み上げる時にパッキン交換、部品交換するので直ります。
リヤから見た所。。 マフラーの取付、サスペンションなど取付そのものには問題ないようですが・・・・
こうしてタイヤを持ち上げると簡単にヒョコヒョコと上がってしまいます。
ショックアブソーバーが全く機能してないですね。。
走ってて突き上げが強いのはこのせいです。。
ラバコンも併せて交換すれば新車の乗り心地に戻りますが、
ショックアブソーバーだけ交換しても見違えるような乗り心地になるはずです。
明日から、エンジン降ろします。。。。
9月22日追記
つづく
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