曽根です。

AS様の97年式クーパー  数年ぶりに自分のところに戻ってきたMINIを

新規車検とって蘇らせようといいう作戦。

P1150748

お預かりから納車までの本編は こちらから・・・・・・・・・・  

オートマ油圧の入庫チェックは本編内で行ってます。。。

P1150299

前進側のギヤに繋がった時にギーという音と振動。。

シフトアップは2→4速 キックダウンも 4→2速 

と、3速は滑ってます・・・

~  ~   ~   ~   ~   ~   ~  

では、九州からの分解点検レポートです。。

DSCF5350

さて、点検開始です。。

DSCF5352

ヘッドガスケットからオイル漏れあります・・

DSCF5353

DSCF5360

鉄粉はやや多めです。。  

ギヤドラムが再使用できるかはは微妙なところです・・

DSCF5361

DSCF5365

オイル漏れ対策した痕跡がありますが、

原因を突き止めないと止まらないですね・・

DSCF5368

しばらく動いてなかったせいでしょうか・・湿ってますね。

DSCF5369

キックダウンレバーを固定するボルトが抜けかかってました・・

DSCF5373

洗浄してみると、オイル漏れのあったところは塗装が剥げてます。

4番側と

DSCF5375

フロントは1番側から漏れた形跡ですね。

DSCF5377

エンジンオイルを抜くとオイルと一緒に水が一緒に出てきました。

コンバーターハウジングのガスケットがキチっとセットされてなかったようです。

BlogPaint

フロントパネルを開けたら ドレンボルトにワッシャーが付いてました。

ドレンホールより大きいので出てくることはありません・・

おそらく過去に落ちたブローバイセパレーターのワッシャーでしょう。。

DSCF5383

リバースのブレーキバンドの消耗は進んでます。。

DSCF5384

3速バンドのレバーは垂れさがってます。。。明らかに異常です。

DSCF5385

2速はまぁまぁと言ったところ。。。

DSCF5386

タペットクリアランスは広いです。。。 

エンジンかかってないですがカチャカチャと音が聞こえてきそうです・・(笑)

DSCF5388

各シリンダーのリークダウンテストはOKでした。

DSCF5393

オイルポンプのガスケットは一部が剥がれてしまってます。

ドライバーの先の茶色い部分の幅でローター側とカム側を遮断してます

ここが貫通してしまうと油圧低下の原因になります。

DSCF5400

DSCF5401

DSCF5402

オイルポンプは再使用不可でした。。。

オートマ用のオイルポンプは新品供給がないので、安心オートマ専用の

リプロダクト品を使用します。

DSCF5404

プライマリースラストも拡大してました

DSCF5406

市販品ではサイズが間に合わないのでワンオフ品で調整します。

DSCF5407

0.10㎜まで調整しました

ヘッドガスケットからのオイル漏れ修理の為ヘッドを開けます。。。

DSCF5408

インパクトでナットを緩めたら供回りしてしまいました。。。

ヘッド外れました。。

DSCF5411

1番と・・

DSCF5410

3番はオイル下がりしてます。

ヘッドガスケット交換だけでなく、

バルブシールは交換も必要ですね。

DSCF5413

ブロック側の歪もチェック。

DSCF5414

DSCF5416

シリンダーブロック上面はバッチリストレートです。

DSCF5418

DSCF5420

テンショナーパッドの消耗具合から実走行は15万キロ位でしょうか・・・

DSCF5422

エンジンと分離してオートマ内部の点検します。。

DSCF5424

滑ってた3速のドラムは削れてしまってて再使用不可です。。。

DSCF5427

真ん中が3速ブレーキバンド。。。  

摩擦材は剥がれ、熱により合口はくっつくまで変形してしまってました。。。

DSCF5425

フォワードクラッチのエンドプレートは割れてます。

前進時の振動と異音はこれが原因ですね

DSCF5431

剥がれた3速バンドの摩擦材は、オイルストレーナーの周りに集まってきてました。

ストレーナーメッシュを覆いつくすくらい摩擦材が集まるとオイルを吸えなくて油量、油圧不足を起こすことになります。

DSCF5433

トップ&リバースクラッチはスリッドも無くツルツル状態。。。

これも限界を超えてました。。。

DSCF5440

エンジン側の点検です。

DSCF5443

4番側のコンロッドメタルはオイル切れを起こしてました。

DSCF5445

DSCF5446

フロントのブロック側のメインメタルはブロンズが顔を出してました。

エンジンとオートマが一心同体のMINIは、

メタルクリアランスの拡大で油圧が逃げることでエンジンだけでなく

オートマ油圧まで影響が出ます。

安心オートマが必ず親子メタル交換するの油圧確保の観点からです。

DSCF5452

キャメルの安心オートマが使うメタルは

現在調達できる中で最良のACLをチョイスしてます。

DSCF5447

珍しくライナー入りでした。

DSCF5450

せっかくここまで分解したのでカムを抜いたところ、

バルブリフター2個に虫食いがあったので、中古良品と交換しておきました

DSCF5454

DSCF5458

メタル交換後、トルク管理して組み上げていきます。

DSCF5460

ブレーキバンド、クラッチ板、シール、などを交換して組みあがった安心オートマ

DSCF5461

DSCF5462

毎回同じように下記のように組み込まれます。

● オートマ組み込み ギヤトレイン編

● オートマ組み込み ハウジング編

DSCF5475

合体します

DSCF5477

ハーフムーンシールからのオイル漏れは絶対に起きないように養生します

DSCF5483

パッキントラブルによる油圧低下根絶のため、

キャメルの安心オートマが使うオイルポンプパッキンは、

ストックヴィンテージオリジナルの銅製です。

DSCF5484

オイルポンプ取付け

DSCF5487

コンバーターシールは去年からメーカーが変わりTTOを使用中。。

現在はこれしか選択肢がありません。

まぁ、消耗品ですのでいずれは漏れるでしょうけど

使い始めて2年程度の現在、漏れてきた例はありません。

DSCF5489

スターターシールもTTOです。

DSCF5490

カバーと干渉しないか確認しながら組み付けます

DSCF5498

DSCF5503

キックダウンコントロール組付け

DSCF5504

インヒビター作動確認。。

DSCF5505

ヘッドガスケット交換に伴い、ヘッドも簡易OH

DSCF5507

歪み点検。。。

DSCF5508

大丈夫ですね。。。

DSCF5509

面研せずにそのまま再使用いたします

DSCF5511

バルブステムシールは国産車用をを代用いたします。

DSCF5514

カーボン取って綺麗にします

DSCF5516

簡易OHが終わったヘッド

DSCF5520

ヘッドを組付け、補機も取付けて 実車への積込準備中。。。

DSCF5526

実車テスト用のMINIに積込みます。

DSCF5527

サーモスタットが開くところまでの冷間時テスト。。

オートマ油圧測定してOKなので

そのまま実走行テストに向かいます

DSCF5534

一般道を約30㎞に及ぶ走行テストで、

エンジンの状態、オートマのタイムラブ シフトアップ、シフトダウンを厳しくチェック

ここで異常を感じれば、再度分解チェックする覚悟でテストしています

DSCF5538

工場に戻ってきて温間時のオートマ油圧測定。。。

前進で7㎏  OKです。

DSCF5540

リバース 11.5㎏  いいですね!

DSCF5544

無負荷のニュートラルでのMAP 35kpa

DSCF5547

ギヤを入れて負荷をかけた時のMAP 49kpa

基準値内です。。  

DSCF5641

プラグの焼けもいいですね。

DSCF5642

DSCF5644


乾杯1

今回もいいオートマができました。

暖機運転は必ず実施してください。

そして、気持ちのいいシフトを末永くお楽しみください。

本編  『AS様 オートマ前進でキー音と振動です。 ずっと乗れるように安心オートマにします』 に戻る・・・・

にほんブログ村 車ブログ MINI(ミニ)へ
キャメルはブログランキング参加しています

キャメルオート オンラインショップ
キャメルオート オンラインショップ
PECSや売れ筋パーツ販売してます


ローバーミニ専門店 キャメルオート
          http://camel-auto.co.jp/ TEL.0120-810-002


投稿者: キャメルオート

営業時間 11:00-19:00(日曜日は18:00まで) 定休日 水・第2・4火 〒192-0016 東京都八王子市谷野町1186-3 TEL:0120-810-002 FAX:042-691-0120 ショップガイド