いまさら聞けないミニのアレコレ。22

歴史のことやモディファイのこと……。
ミニに関する基礎知識はたくさんあるけれど
実はよくわかっていなかったり
ちゃんと考えたことがないことってありませんか?
そんないまさら人に聞けない疑問に
編集部お答えします!第22弾

納車整備ってどんなことするの?
ミニに限らずナンバーを付け公道を走行する自動車には
一定期間ごとに国土交通省が行った検査が必要であり
その保安基準に適合するようメーカーが示す
点検整備法により整備を行う必要がある。
具体的な例としては、排気ガスの濃度を規定値に調整。
ブレーキパッド、ディスク・ローターの残りしろの確認交換
ダストブーツやマフラーなどの取り付けの欠損の確認及び交換作業
各部緩みなどのないようボルト・ナットの増し締めといった作業を行い
保安基準を適合させる為の整備である。

ボルト・ナット類を締め付ける際の「適正トルク」って?
基本的に、大きな力で締め付ける事により、
ボルトが緩まないようにするというのは当たり前であるが
塑性(力を加え変形させたとき、永久変形を生じること)してしまう事を避けるために
その最適となる締め付けトルクを数値化したものである。
よく耳にする「ネジがバカになった」というのは
塑性してしまったということだ。
以前はkgf・m(キログラムメートル)が用いられていたが
現在はISO国際規格への移行により
トルクを表す単位にはN・m(ニュートンメートル)が使われている。
またボルト、ナットの大きさによりその適正値は
ほぼ決まっているが適正値がマニュアルなどに
明記されている場合はそれに従うのが基本である。

ミニのメンテで必要な「インチ工具」って?
主にアメリカ・イギリスで使われているのが
インチという長さの単位であるが、我々にとっては
ジーンズやテレビのインチでのサイズ表記が最も馴染み深いのではないだろうか。
1インチが2.54センチメートルであり、
それを基本に1/2インチや3/8インチというサイズ表記の
ボルト・ナットはミニでも多く使われている。
それらはユニファイ・インチのねじである。
古い英国規格であるウイットワース(BSW)は
A35やスプライトでも、すでにブレーキなど一部のみの使用であったので
クラシック・ミニに関して言えば、ほぼ不要である。