これまで、世界中のモータースポーツシーンで数々の実績を重ねてきたブレーキメーカー「ENDLESS」から、新たにミニ専用の4ポットキャリパーが登場する。今回は、同社初となるこの新製品の詳細についてご紹介しよう。
ENDRESSとは
WRCやスーパーGTなど、世界を舞台にしたスポーツシーンで、数々の実績を重ねてきた日本のブレーキブランド。
これまで、多くの現行車種に向けた高性能キャリパーを開発してきた同社だったが、今回は「アイドラーズ12時間耐久レース」にクラシック・ミニで参加するあたり、サーキットから街乗りまで、安全かつ確実な制動力を誇る新型ブレーキキットを発売することになった。
「インゴット鍛造」がもたらす強度と軽量性の両立
キャリパー本体は、ジュラルミン地金を金型で成形する「インゴット鍛造」で製作されている。
軽量かつ剛性に優れた鋼材に、過度な熱を加えないことで、強度を損なうことなく成形。
これにより、負荷がかかりやすいボディの劣化だけでなく、ブレーキ作動時のボディのたわみを防ぐことで、より確実な制動が可能になる。
12インチ用は「4ポット」仕様
12インチ用はチューニングミニやレーシングマシンでも対応できるよう、4ポット仕様となっている。
もちろん、その性能はノーマル仕様でも効果を体感できる。
ステンレス製エアバルブ
エア抜き用バルブには、錆びに強く、丈夫なステンレスを採用。
さらに、フルードのにじみを防ぐため、Oリングも装着されている。
専用ローターもセット
12インチ用ブレーキキットには、ENDRESSが意匠登録したオリジナル「Eスリット」を施した、スリットローターが付属。
スリットは角度や配置を変えることで、ジャダーが出ないよう工夫されている。
また、スリットと「E」の文字の深さに差をつけることで、消耗時に「E」と浮かび上がる工夫も施されている。
10インチ用ブレーキキットには、ドリルドローターが付属。
いずれも、セット時はキャリパーのセンターが出るよう設定することで、パッドの当たりを良くし、肩減りやジャダーを防いでいる。
耐久性に優れた「専用ブレーキホース」
両サイズとも、専用ブレーキホースを同梱。
耐久性だけでなく、剛性にも優れているため、油圧がより確実に伝達される。
ブレーキフルード「RF-650」
ブレーキにこだわるのであれば、フルードも高品質なものを選びたい。
日本の平均気温化で「DOT5.1」相当の性能を発揮。
あえて、-40℃の極低温化を考慮しないことで、平均的な路面での温度域の中で性能差を安定させ、周回や走行距離を重ねても安定した制動力を発揮する。
スポーツシーンからストリートまで安全なドライブを実現
ブレーキの制動力だけでなく、性能の安定性や使用中のトラブルも考慮することで、従来の製品を超えた安全性を実現したENDRESSの新製品。
ハードな環境でバトルを演じるスプリントレーサーや、ブレーキにも過酷な環境を走り抜ける耐久マシンはもちろん、ロングツーリングや日々のドライブを楽しむミニ乗りも、ぜひ考えてみてはいかがだろうか。
製品情報
ENDRESS
12インチ用鍛造4ポットキャリパーキット
245,000yen
問い合わせ:Gクライム
ENDRESS
10インチ用鍛造キャリパーキット
265,000yen
問い合わせ:Gクライム
※この記事はSTREET MINI vol.42 2019/8月号掲載記事を再録したものです。