ROVER MINI 1300″AUSTIN SEVEN” style

これまで、本誌では数々のMkIスタイルをご紹介してきたが
Sさんの愛車であるこちらの850スタイルは
その中でも屈指の再現度を誇るのではないだろうか。

まず、外装のディティールを追っていくと
フロントのさざなみグリルに、フェンダーレスのシルエット
リアに配されたライセンスプレートにMkIテールと
定番のポイントはすべて押さえられている。
しかし、注目すべき点はこれだけにとどまらない。
ドアまわりを細かく観察すると
ドアウィンドウがスライド式に変更されたほか
ドアハンドルもボタン式から変更されている。
その形状も、MkIの初期型に採用されていたストレートタイプのものだから、
そのこだわりぶりには驚くばかりだ。
さらに、ヒンジもアウター化されていたほか
ドアパネルの前側の角も丸く成形されており
MkIスタイルへの憧れが強く表れているのだ。

一方で、インテリアはセンターメーターのインパネに
MkIステアリングと、クラシカルな雰囲気を丁寧に残しながらも
シートは高年式モデルのオリジナルをベースにリフレッシュしているほか
インナーパネルもあえて残されており
どことなく洗練されたような印象を受ける。

こだわりを盛り込むだけでなく、それをセンスよくまとめ上げることで、
魅力的な1台に仕上げられたのだ。