ミニの製造が終了して17年。ボディパネルや内装のダメージが目立ち始め、
中には動かなくなったまま、ガレージの片隅で眠っているミニも
少なくないのではないだろうか。
今回はケースごとに分けて、再生プランをご紹介!

エンジン・ミッション徹底チェック!
果たして、白ミニくんの機関部は……?
エンジンがブローしてから1年半。
復活の方針が決まった白ミニくんは
埼玉県のスペシャルショップ「DEEP」に運び込まれた。

「今回は白ミニのエンジンをオーバーホールするのではなく
状態がいいエンジンに載せ換えようと思います」と方針を語るのは、
白ミニくん復活を手がける谷口直人代表だ。

「白ミニの場合はエンジンが焼き付いてしまっているので
オーバーホールをするならシリンダーを削らなければなりません。
この場合、コストや時間がかかるだけでなく
排気量も変化して仕様が変わってきます。
ただ、エンジンの載せ替えであれば、
焼きついたエンジンも下取りするので、コストも抑えられますよ」。
経年劣化に対するリフレッシュならば通常のオーバーホールが良さそうだが
白ミニくんのようにダメージが大きかったり
通常の排気量に戻すというのであれば
「載せ換え」もひとつの選択肢となるのだ。

そして、今回はエンジンと合わせて
MTのダメージチェックが行われた。

「ミッションのチェックでは
細かいダメージを汚れで見落とさないように
すべてのパーツをバラして徹底的に洗浄します。
ただ、ミッションには問題はなさそうなので
『バリ取り』と面取りをして、
組み上げるだけで済むかもしれません」。
バリとは、ギア同士の噛み合いでせり出してきた縁のことで
これが大きく成長した場合は千切れてエンジン
ミッションを傷めてしまう恐れがあるとのこと。
このバリを削り取り、ギアのカドを丸くならすことで
予防効果が高まるという。

エンジンをチェック
ブローしてしまったエンジンをチェック。
4番シリンダーを見ると、
ピストンが焼きついた跡が見える。
さらにヘッドにも、アルミの粉が付着した痕跡を確認。