いまさら聞けないミニのアレコレ。34

歴史のことやモディファイのこと……。
ミニに関する基礎知識はたくさんあるけれど
実はよくわかっていなかったり
ちゃんと考えたことがないことってありませんか?
そんないまさら人に聞けない疑問に
編集部お答えします!第34弾

ミニのATは壊れやすいのか。
インジェクションとなったミニのオートマッチックには
今までなかったパーキングポジションができた。
それまでは駐車やエンジンスタート時は
ニュートラルポジションで行っていたミニだが
パーキングでのエンジン始動
最もオイルの圧力が大きいリバースポジションを通過して1速、
もしくはドライブレンジへと移行させる。
そしてエンジン停止時では、その逆の動作が行われている。
この大きなアイル圧、
そしてアスベストの製造および使用禁止による素材の変化ふぁあり
ブレーキバンドの耐摩耗性能が変わった。
大きくは、この二つの要因が重なり壊れやすくなったのではないか。
現在では、こうしたメカニズムを
ほとんどのプロショップは理解しているので
ニュートラルでのエンジン始動を推奨している

ATで加速時にギアが落ちるのはなぜ?
上り坂や合流・追い越しでの加速時にアクセルを踏み込むと、
一瞬、ギアが1段落ちるのがわかる。
これはATに備えられた「キックダウン」機構によるもので
自動的にギアを落とすことで回転数を急激に上げ(いわゆる「ひっぱっている」状態)ることで
急加速を可能にしている。

ATでは走りを楽しめないのか。
セレクターをDレンジに入れると
車速に応じて自動的に変速してくれるのがATの魅力でありメリットだが
一方でスポーティな走りを楽しめないと否定的な声もある。
しかし、ミニのATセレクターを見ればわかる通り
Dレンジの下には1ー3速がそれぞれ設定され「セミAT」ともいえる設計になっている。
加速やコーナリングに応じて、それぞれのギアレンジを活用すれば
MTに引けを取らない直感的なコントロール性を楽しめる。

ミニがもたらしたカルチャーへの影響
古くはビートルズのメンバーが、
それぞれカスタマイズを施したミニを所有しており
なかでもジョージ・ハリスンのサイケデリックなミニは大きなインパクトがあった。
また、著名人のミニオーナーとしては
アレック・イシゴニスと親友だったエンツォ・フェラーリも
ミニの完璧なパッケージを気に入り普段の乗用車として使い
自らも様々なモータースポーツを楽しんだ俳優スティーブ・マックイーンも
ツートーンに塗られチューニングを施したミニを愛用した。
’99年には英国の3人のアイコン、ミュージシャンのデビッド・ボウイ
スーパーモデルのケイト・モス、ファッションデザイナーのポール・スミスによる
アートカー・トリオが作られ、のミニ生誕40周年を祝った。