いまさら聞けないミニのアレコレ。19

歴史のことやモディファイのこと……。
ミニに関する基礎知識はたくさんあるけれど
実はよくわかっていなかったり
ちゃんと考えたことがないことってありませんか?
そんないまさら人に聞けない疑問に
編集部お答えします!第19弾

いちばん安心できるラジエターは真鍮製? アルミ製?
加工のしやすさ、低価格ということからアルミ製の
ラジエーターがアフターマーケットでは主流になりつつあるが
熱伝導率を考えると、ノーマルと同じ真鍮製のラジエーターが良いだろう。
しかし近年ではファンでの矯正冷却が基本となっているので
新車のほとんどがアルミ製のラジエーターを採用している。

ラジエターホースにはシリコン製が最適?
シリコン素材は純正のラジエターホースで使われているゴムに比べ
耐熱性や耐久性に優れるため、ゴム製のホースに比べ交換スパンが長く
トラブルの心配も少ない。しかし、日常使いが中心であるなら
定期的に交換することでトラブルを防ぐことができる。

フューエルフィルターを交換しないとなにが起こる?
給油時に侵入したゴミやフューエルタンク内のサビは
エンジンまで流れ出ないようにフューエルフィルターで濾過される。
しかし、このフィルターが目詰まりを起こしてしまうと
十分な燃料が供給されず、吸気量に対し燃料が薄くなってしまう。
この状態でエンジンを激しく回すと
フューエルポンプに負荷がかかるほか
いわゆるアフターファイアを引き起こし
いずれはエンジンブローなど深刻な故障につながってしまう。
フューエルフィルターに限った話ではないが
車検や保守点検の際は必ずチェックし、定期的に交換したい。

エンジンマウントやステディロッドブッシュを交換すると快適になる?
エンジンの振動がステアリングやキャビンに伝わるのは、
ミニの場合は仕方がない部分でもある。
しかし、エンジンマウントやブッシュ類が劣化している場合は、
必要以上の振動が伝わっている場合もある。
そうしたゴムパーツを長らく交換していないのであれば、
一度チェックしてみよう。
劣化したエンジンマウントやゴムパーツを交換するだけでも
快適性は大きく変わるはずだ。

ブッシュ類の「強化品」とはなにか?
ブッシュ類はゴム製品であるため、
経年による劣化がほかの部品と比べて早い。
強化品はゴム材の配分や、材質そのものを見直すことで
耐久性を高めているほか、純正品以上の硬度をもたせて
コーナリングの安定性向上を図っているものもある。
なお、硬度があるブッシュに交換する場合は
アーム類の破損にもつながるため
取り付け箇所もあわせて点検したい。

コイルとラバーコーンはどう違う?
コスト削減や足まわりの省スペースのため
ミニが発売された’59年から’00年の最終型まで
サスペンションにはラバーコーンが標準採用されていた。
(ただし、’64年式以降のMkIクーパーSには
ハイドラスティックサスが採用されていた)。
ラバーコーンはゴムの弾性によるサスペンションのため
乗り味が非常に柔らかく
ミニ本来の乗り味を好むオーナーからは特に人気が高い。
一方で、劣化による交換頻度が高いことや、
硬さのバリエーションがないことから
後年に日本で開発された
専用のコイルスプリングに換装するオーナーも多い。
コイルスプリングの場合は、ラバーコーンに比べて高耐久なほか
仕様に合わせてさまざまな硬さを選ぶことができるので
ショックアブソーバーと合わせることで
幅広いセッティングが可能となる。
ただし、取り付けの際は専用のHiLoキットを用意しなければならない