いまさら聞けないミニのアレコレ。18

歴史のことやモディファイのこと……。
ミニに関する基礎知識はたくさんあるけれど
実はよくわかっていなかったり
ちゃんと考えたことがないことってありませんか?
そんないまさら人に聞けない疑問に
編集部お答えします!第18弾

ドレンボルトの先端が磁石になっているのはなんで?
オイルフィルターで取りきれず
ミッションケースの底に堆積した鉄粉を吸着するため。
オイル交換の際に吸着した鉄粉量を見ることで
エンジンのコンディションを推測することもできる。
最近ではネオジウムなど強力な磁石を使用したものも発売されている。
なお、ドレンボルトは締め付けすぎると破断したり
ミッションケースを傷めてしまうので
締め付けトルクに注意したい。
適正トルクは3.5kgf-mと、一般的な自動車に比べ
少し弱目となっている。

ブローバイガスってなに?
よく耳にする言葉としてあるが
ブローバイガスとは、シリンダーとピストンの隙間から
エンジン内クランクケースへと漏れた未燃焼
あるいは燃焼ガスのことである。
クランクケースへと吹き抜けたブローバイガスは圧力があり
それを抜かなければ、シリンダー内の圧力が上昇し
場合によってはエンジンにダメージを与えることもあるため
大気放出という手段も取られていたが
現在は環境への悪影響などから
エアクリーナー付近に戻しており
車検でも重要な項目となっている。

エアークリーナーが汚れているとどんなトラブルが?
吸気の中に漂うゴミや埃を取り除くのが
エアークリーナーの役割だが
これが目詰まりすれば
吸気量効率が落ちることは考えるまでもない。
ここで吸気が足りなくなれば必然的に空燃比のバランスが変わり
いわゆる「燃料が濃い」状態となる。
これが点火不良に繋がることでパワーダウンを
引き起こすほか、最悪の場合は
エンストを起こす恐れもある。
また、燃料が濃くなればシリンダーの摩耗にもつながるので
深刻なトラブルにつながる前にこまめに交換したい。
なお、エアークリーナーの交換周期は半年に1度か
15,000km毎といわれているが、走り方や頻度によって
大きく変わってくるので
こまめにチェックして汚れが見えたら交換したい。

触媒の役割は?
ガソリンが燃焼する際、空燃比のバランスが悪かったり、
オイルなどの不純物が燃焼していれば
CO2やH2Oのほかに、COやHC、NOx(窒素酸化物)などの
汚染物質が発生する場合がある。
そうした汚染物質を触媒に通すことで
再び反応(CO、HCを酸化、NOxを還元)させ
CO2やH2O、N2といった安全な物質として
排出することができる。
このほか、サイレンサーとしての役割もあり
ミニのエンジン音を抑えることもできる。

ミニの排ガスは環境に悪い?
前述した汚染物質は、COやHCはガソリンの不完全燃焼
NOxはオイルなどの不純物が原因で発生する。
これらはいずれもエンジン不調によって発生するもので
丁寧なオーバーホールや普段からのメンテナンスを徹底し
適正な空燃比の維持や、シリンダーへのオイルの浸入を防げていれば
大量に発生することはない。

ミニがオーバーヒートしやすいといわれる理由は?
一般的にほとんどの市販自動車は
最も風を受けやすい正面にラジエーターが装着されている。
ご存知の通りミニのラジエーターは左タイヤアーチの内側だ。
走行時も直接、風が当たらない事からそういわれるのだろう。
しかし、サーモスタットが動作しラジエーター
ウォータージャケット、ウォーターポンプなどに問題がなく
電動ファンもちゃんと動作していれば
市販車であるので問題がないだろう。
ボアアップやチューニングエンジンは
とうぜん熱量も増えそうしたリスクも上がるだろう。

オーバーヒートが起こりやすい状況は?
真夏の炎天下や内部温度が上昇したトンネル内の渋滞時は
オーバーヒートしやすい状況であるといえるだろう。
チューニングカーでなくても、製造以来
一度も交換されたことのないサーモスタット
ラジエーター、ウォーターポンプなど経年劣化はあって当然。
そうした状況に弱いだろう。

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