クルマいじりが容易に楽しめる。

ミニ1000は、端的にいうと非常にバランスに優れたクルマであり、

クルマ趣味人のワガママミニシリーズ中もっとも高い耐久性を誇る。

ミニ1000のオーナーからは、軽快な走りが魅力という声がよく聞こえてくる。

ミニ1000に搭載されているエンジンは99Hという形式で、

998ccで46PSの最大出力と6.8kg/mmの最大トルクを発揮する。

これは1300ccのエンジンに比べれば非力ではあるが、

クーラーが装備されていない軽い車体と組み合わせることで、

ミニ1000特有ともいえるダイレクトな操作感と軽快な走りを実現しているのだ。

そして、絶対パワーが小さい分、各ギアで回転を引っ張り上げて

エンジンを使い切って走れるのもミニ1000ならではの面白さといえるだろう。

さらに、ミニ1000は構造が単純なためメンテナンスも容易で、

ミニ全車種の中でももっとも長持ちするクルマという声も多く聞かれる。

ミニ1000を多く手掛けてきた

神奈川県厚木市のミニショップ「レトロスタイル」の星谷代表も、

ミニ1000が長寿命のクルマであることを実感しているそうだ。

「ミニ1000は、長い間放置されていたようなクルマでも、

コンディションを復活させるのが比較的容易なクルマだと思います。

構造が簡単なことに加えて、エンジンパワーが少ない分、1300ccモデルに比べて

エンジンやミッションへのダメージの蓄積が少ないクルマが多いんですね」

と星谷さん。

非力といっても、それは1300ccと比べたらのことで、

街乗りはもちろん高速道路の100km巡行だって楽々こなしてくれる。

エンジンルーム内にスペースがあるから、各種メンテナンスも楽で、

ウェバーやFCRといったキャブレターに交換して走りの違いを楽しむのも面白い。

ミニシリーズ随一の軽快な乗り味、長寿命、メンテナンスが楽で

欲求を満たしてくれる懐が深いクルマなのだ。