曽根です。
YMD様、長野県から知り合いの車屋さんのレッカーでご来店です。。
3か月前に愛知県から購入された99年式クーパーヘリテイジ4速・・
ご自身でお持ちのミニモニでECUチェックしながらエンジン不調の原因究明されてましたがあまり改善せずお持込みいただきました。
暑い中ご来店ありがとうございます。
ピカピカ! 綺麗です・・・
エンジンは掛かりますが仰るように黒煙とアイドル不調ですね・・
3か月前に購入されてから今までやった数々のメンテナンスをお聞きしました。
黒煙で燃調不良だとMAPセンサー絡みにトラブルが多いので、バキュームホースはすでに交換済みとのこと・・
ひと筋縄ではいかなそうな感じがします。。。
エンジン不調が明らかなのでテスト走行はやらずにECUチェックします
ここで何かフォルトでも入っててくれるとわかりやすいのですが・・ノーフォルトでした。
マルチ画面
左上から クランク角センサー(アイドル回転) 『I』はアイドル認識してます。 『O』はオープンループ 燃調補正できてません。。
左下から スロポジ電圧0.78Vは高いですね。エンジン不調で回転が落ちるところをスロットル開けて回転を上げようとしてるのでしょう。 ステップ値『90』も高いですが、スロポジ電圧と同じ理由かと思われます。
エンジンの負荷をECUに伝えるインマニの負圧・・
無負荷のアイドリングですと37kpaくらいまでが基準値ですので明らかに高すぎ・(大気圧に近い方)
通常はやはり、まず2次エアーを疑うところです。
77℃。まだ十分に暖機が終わってないですね・・・
毎日の暑さで・・吸気温は高いです。。
O2センサー稼働してますが、排気ガス濃すぎて『!』マークです。
バキュームホースの間にあるヒューエルトラップを外して直接ビニールテープで繋いでみます。。
あまり変わりません。。 ビニールテープでの接続だとエア噛みしてる可能性もあります・・
この辺りは後ほど時間をかけて精査していきます。。。
クラッチフルードは量も色もOK
ブレーキマスターは交換されてます。フルードも交換されていて量も色もOK
リフトアップするので下回りを一緒に点検してください。。。
フロントのラバコンは交換されたそうですが、リヤは未交換でした。
うーん、ペチャンコだなぁ。。
中古のセンターマフラーに交換されたそうです。
下から見たフロア・・綺麗ですね。。よいボディです
フロント周り・・
右足回り・・ ラバコンとショックアブソーバーが交換されてます。
ガタや破れも無く良好。。。
しかし、右のドライブシャフトインナーブーツの一部が切れてグリスが飛び出してました・・
インナーブーツは交換ですね。
左足回り・・ ハブやボールジョイントにガタは無く良好
アウターブーツのヒビは深め。。
次の車検まで持たないかもしれないのでブーツ交換することになりました
左のタイロッドを上下に揺するとコトコトと音と振動がありました。。
ナイロンベアリングの消耗です。。放置するとアクセルオンオフで左タイヤが左右に振られます。
交換しましょう。
これから長く乗っていきたいMINIなのでしっかり直してあげたい・・
では、置いていくので修理お願いします。
はい、承知いたしました。
これから帰路も2時間半の長丁場・・
お気をつけて・・・・
ムナカタの追記です。
まずは、バキュームホースをテープで止めているところを外して
一本でECUまで直結にしてみます。
変化が見られません。。。
続いて、点火系を見てみることに。
プラグは、燃調が濃いのがわかります。
少し磨いて綺麗にしました。
また、プラグを少し焼くために走行もしました。
プラグインデクシングもしておきました。
しかし、あまり変化がありません。
続いて、O2センサーを外してみることに。
こちらも、変化なしです。
元に戻しておきました。
続いて、バキュームホースの赤いほうのインマニ側に蓋をしてみました。
こちらも、変化なしです。
コイルをテスト用につなげてみました。
プラグコードもウルトラに変更しました。
すると、少しアイドルが安定しやすくなりました。
コイルは、今回交換します。プラグコードも交換します。
7月2日追記
曽根です。
1気筒爆発が弱いのが原因でインマニの負圧が下がり、MAP値が上がった影響でECUが燃調を濃くしている・・・という症状です。
点火不良ならコイルとコード交換で改善しそうなのでそのままある程度の回転で走行すればカブリがとれるかな・・・
しかし、アイドリングから中高回転まで回しても3気筒だけで回転しているような感じは変わらず。。
点火不良だけではなさそう。。
念のため圧縮を測ってみます。
1番 10.7㎏
えぇ~ 2番 2.5㎏しかありません・・・
何回やっても変わらず。。2.5㎏。。
ガスケット切れで隣のシリンダーと繋がってしまったのなら3番も同じはず・・・
しかし、 3番は11㎏以上あります。
4番は11.5㎏
2番だけに何か起こってます。。
バルブクリアランスは基準値内・・・
バルブの突き上げではありません。
何が起こっているのか・・・とにかくヘッドを開けてみます。
インマニのヒーターパイプに繋がるバイパスホースにピンホール発見。。
裏側に冷却水漏れが見えます。。
バイパスホースにピンホール。。 ピンボケすみません。
ヘッド外れました。
ガスケット切れはなさそう。。
ピストンはカーボンがビッシリこびりついて真っ黒でしたが棚落ちなどのピストン損傷は見られません。
全てのシリンダー壁には薄い錆があります。。
しばらく動かしてなかったと思われますが、
圧縮がない原因はピストン側ではないように見えますが・・・・
2番のバルブは目視では欠けてる部分はなさそう。。。
この状態ではバルブは密着しています・・
1番の密着の方が悪いくらいです。。。
水路には錆が溜まってるようです。
大量のカーボンが原因でバルブ噛みこみが起こったか・・・
バルブの動きが良くないのか・・明日以降バルブを分解して点検していきます。
7月3日追記
ヘッド分解の前にブロック側を見ます。
こびり付いたカーボンを取ってワイヤブラシで磨きます。。
綺麗になりました。。
ピストンリングの状況は見えません。。
ピストンリングの密着具合を灯油を注いてその減り方で比べてみます。
全気筒に同じくらいの灯油を注ぎましたが
減り方はほぼ同じ。 圧縮の少ない2番も他の気筒と同じという結果。
2番の圧縮抜けの原因はピストン側には見られません。
ヘッドを分解していきます。
すべてのバルブを外しました。
2番の吸排気バルブも他と同じ。 目視では変形はありません。
バルブスプリングも2番だけが違う‥と言うことはありませんね。
2番の吸排気バルブのチェック。。
スコスコと上下に動きバルブガイドとバルブステムに引っ掛かりもなくスムーズです。
バルブシートにもバルブ側にも目視では異常がありません。。
すべてのバルブの擦り合わせをします。
バルブシート側の剥がれも無し。。
まだ異常は発見できません。
せっかく分解したのでバルブステムシールは交換しておきますね。
サイズの近い国産車用を流用しています。
ストレートエッヂでヘッドが歪んでいないのを確認。。。
ロッカーも分解して各部の消耗と動きをチェック・・
ロッカーシャフトにも異常はありません。。
異常の場所を特定できないまま組付けて行きます。
分解してから組付けるだけで直ってしまうこともあるので・・これで直ることに期待します。
バルブクリアランス調整します。
特に2番は念入りに行いました。。
ここで圧縮測定してみます。
直っていそうな予感・・・
しかし・・ 予想は裏切られ、
2番だけが 圧縮2㎏しかありません・・
どうして?
どこかに原因があるはずですが発見できません
続く。
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