スタイリングだけでなく、スペックまで高い完成度を誇るクーパーS仕様をご紹介しよう。
オーナーの橋田幸広さんによれば、2年前に知人から購入した初めてのミニ。’82年式のBLミニ1000をベースに、オースチン・ミニ・クーパー1275S MkIIのスタイリングを、細部に至るまで細かく再現されている。
話によると、もともと高知県「メカドック」の中村代表が所有していた1台ということで、その当時に中村代表自身の手で仕上げられたのだという。メンテナンスからレストア、ドレスアップまで、細部に至るまでその仕上がりにこだわる同店だから、その高い完成度にも納得だ。
また、外装のスタイリングに合わせ、内装もハイバックリクライニングシートやウッドステアリングで、当時モノの雰囲気を演出。
シートはいずれもニュートンコマーシャル製の赤レザーに張り替えられていることから、完成度への高いこだわりがうかがえる。
内装外装ともによく作り込まれたMkIIスタイルだが、特筆すべきはこちらのエンジンだ。
ノーマルエンジンでは物足りなさを感じるようになったという橋田さんのために、中村代表が手がけたという、ストックされていたチューニングエンジンに換装。
998ccから1150ccにボアアップされたエンジンには、1100cc用クランクシャフトと+60フラットピストンをセットされているという。さらに、1300ccのクーパーチューニングヘッドとハイリフトロッカーを搭載し、エンジンブロックにはバルブ逃げのためのリセス加工と11本スタッド加工が施されている。
このエンジンにクーパーSのヘリカルクロスミッションを組み合わせることで、非常にレスポンシブルな加速を実現しているのだ。
さらに、モアパワーを求めた橋田さんは、点火系を同時点火システムに変更。これにより、非常にパワフルな走りを楽しめる1台となったのだ。
photo&text=ken nakajima interview=naoki kiyohara
special thanks=メカドック https://fav-04.wixsite.com/mysite-2/bmc