ミニに乗ってる、若い人(20~30代)はかなり少ないです。
理由は維持費が高額な事。
40代になると、奥さんが”うん”と言わない。
欲しがる亭主の横で、 女房が”こんなもんダメよ”と遠慮も恥もなく言われたことは一度や二度じゃありません。
亭主に恥かかせる女房がいてはミニは買えないんです。
逆に、最近御無沙汰の”知人の恐妻”(私を亭主をたぶらかす駄菓子屋のオヤジみたいに言う人)に言わせれば、国産の大型車やスポーツカー、ゴルフだというより”よっぽどお金がかからない”と公言しています。
ガッチリ財布と玉金握られてる亭主にすれば、女に走られるより良いと思われてるという、両社がウインウインの関係?なのかもしれません。
かつてミニが新車で売られていた頃より大幅に部品代も安くなってる今なのに、ここ20年間の実質賃金が伸びていない事を背景に世代別の購買力は若ければ若いほど落ちてきています。
ミニデイに行かれた方は会場に集まってる人たちを見てどう思われましたか?
僕は正直に書くと、中高年では良くて軽登山にでも行くような恰好、これが中流階級の夫婦のファッションかと。
ちょっと前までは旦那がカジュアルでも奧さんはそれなりにきれいにしていたんですが、なんだかそういう風潮は後退してるみたいです。
じゃあ多くの中高年は?というと、正直かなりみすぼらしい感じを受けます。見た目で人を判断してはいけませんが、この風体では買っていただけるわけがない、そう思って声も掛けていません。
写真のユニオンジャックジャケット、たぶん5~6年前の一日雨に降られたミニデイの日に来場者のかなりの数が着ていたものです。僕も持ってるのは、年取ったお袋がしまむらに行った際に見つけて僕が喜ぶだろうと買ってきたものです。確か1000円もしません。このジャケットが当日ミニデイ会場で溢れかえっていました。
つまり多くのミニオーナーのファッションセンスレベルはしまむら&ユニクロって事です。
当日は着てこなくて良かった、しみじみ思いました。
仕事中工場でラジオを流していると、ユーミンがデビュー45周年だと、つまり彼女は60代後半です。
ユーミンの曲を聴く人って同じ世代ですよ。つまりユーミンやオフコースのコンサートに集まる人はデイサービスに行くような世代だって事です。
ミニデイ会場でも爺さんたちがビートルズの曲を演奏していましたが、そういう曲に違和感のない人しか集まらないのがミニデイなら、一昔前のきみまろの漫談みたいな状況です。
さて、この先どうなっていくかは僕にも分かりませんが、
今の調子でオーナーの高齢化が進めば、車としてのミニではなく、ユーザーのキャラクターを表す小道具の一つ、という位置づけになってゆくはずです。
今以上にミニは状態の良いものだけが残り、悪いものは良いものを維持するためのドナーになるでしょう。そうやって質の向上と個体数の減少を伴いながら新しい立ち位置みたいなものが出来上がってくるはずです。
介護業界だって、家では家族が世話を持て余す状況の高齢者を朝から夕方まで預かることから始まりましたが、今では費用負担が出来る富裕層向けの介護サービスも珍しくなく、コミュニケーションの場として託児所的ではなく、社交の場として集められてる所も増えています。
SNSに投稿されるほとんどの記事もそこに登録している人たちからすれば読むに値しない内容で占められています。以前のように修理に出した、高い、直っていない、みたいな告発投稿は管理者の適正な判断によって少なくなりましたが、それでも其の類の人が注目を浴びたさにくだらない投稿を繰り返す傾向は減っていません。
車もバイクも一人でシコシコ磨いていても何にも楽しくなくて、やっぱり仲間とわいわいがやがややるのが楽しいのは今も昔も同じです。
ところがそういう話もミニというフィルターを通すと”ミニ談義”なんて表現になる。
そんな年寄りくさい、蜘蛛の巣城みたいなところに行ってみようと思う人は増えっこありません。
ミニに乗って楽しむなら、ミニ中心ではなく、あなたの one of them な位置付けにミニがあるようなら
きっと今より楽しく乗れると思うのですが。